マガジンワールド


FOOD NEWS vol.39 平野紗季子のMY STANDARD GOURMET 『Pho 321 Noodle bar』の魚のブン

FOOD NEWS
  • RESTAURANT _ 犬養裕美子
  • GIFT _ 真野知子
  • SWEETS _ chico
  • NEW STANDARD _ 平野紗季子
vol.39
平野紗季子のMY STANDARD GOURMET
『Pho 321 Noodle bar』の魚のブン
魚のブン(M)¥1,080 生春巻き¥450 有機の野菜が料理の中心。店で働く新田さんは「ここで毎日まかないを食べてたら肌がきれいになったんです!」ときらきら笑った。たしかに肌も髪もつるつる。いいものを食べてる人の笑顔は眩しい。
魚のブン(M)¥1,080 生春巻き¥450 有機の野菜が料理の中心。店で働く新田さんは「ここで毎日まかないを食べてたら肌がきれいになったんです!」ときらきら笑った。たしかに肌も髪もつるつる。いいものを食べてる人の笑顔は眩しい。
 
すべてのランチが12時に始まるわけじゃない。予定もお腹の空き具合も、そんなに規則正しくない。だから通し営業の店は天使だし、千駄ヶ谷には『Pho 321 Noodle bar』がある。それはヴェトナム麺を中心にした小さな食堂で、手がけるのはランドスケーププロダクツ。ありがたいことに中休みがなく、ふらっと入ればいつだって丁寧に作られたフォーやブンを食べさせてくれる。

有機のハーブを使った汁無し麺「ブン」は、ヴェトナムでは冷たいのが基本。でも日本には冬があるからって温かいブンも用意されていて、寒い日には最高だ。魚の温ブンは、つるつる米粉麺の上にどっさりハーブとタンドリーフィッシュ。それを勢いよく崩して、ハーブの香る湯気と一緒に豪快に頬張る。ミントやディルの先に、スパイスの効いた魚の旨味とピーナッツソース…。いろんな味がする。食べることが大好きな人が作った幸せの味がする。

お腹いっぱいたくさん食べても、不思議なくらいすがすがしい。なんて気持ちのいい食事だろう。オープンしてまだ3ヶ月だけれど、そこはもうすでに街の拠り所になっていて、なんだかとても信じられる食堂なのだ。

ひらの・さきこ 1991年生まれ。食ブロガー。著書にエッセイ集『生まれた時からアルデンテ』(平凡社)。
 
Pho 321 Noodle barPho 321 Noodle bar
東京都渋谷区神宮前2-35-9 #102 
☎03・6432・9586 
11:30~20:00(19:30LO) 日曜、第2・第4土曜休

写真・清水奈緒 取材、文・平野紗季子