マガジンワールド


FOOD NEWS vol. 118 chicoのお菓子な宝物。『郷土菓子研究社』の世界の郷土菓子

FOOD NEWS
  • RESTAURANT _ 犬養裕美子
  • GIFT _ 真野知子
  • SWEETS _ chico
  • NEW STANDARD _ 平野紗季子
vol.118
chicoのお菓子な宝物
『郷土菓子研究社』の世界の郷土菓子
左から時計回りに、シェチェルブラ1個400円、イタリア・シチリアのブッチェラート1個600円、スペイン・アンダルシア州のポルヴォロン4個300円、スイス・バーゼルのバーズラーレッカリー6個500円、ベサン ラドゥ2個450円。イラストがそそるボックス入りもあり、手みやげに好評。
左から時計回りに、シェチェルブラ1個400円、イタリア・シチリアのブッチェラート1個600円、スペイン・アンダルシア州のポルヴォロン4個300円、スイス・バーゼルのバーズラーレッカリー6個500円、ベサン ラドゥ2個450円。イラストがそそるボックス入りもあり、手みやげに好評。
 
『THE PASTRY COLLECTION』という本は衝撃作だった。綴られていたのは、『郷土菓子研究社』林周作さんが“世界のふだんのお菓子”を求め、自転車でユーラシア大陸を駆けぬけ発掘した、16か国の郷土菓子あれこれ(後にまた旅立ち、32か国300種以上の菓子を捜索済み)。「メスィル マジュン」(トルコの41種のスパイス香る飴)とか「トゥクラピ」(南コーカサスの果汁をなめし革みたいに薄く固めたもの)とか、知られざるお菓子がページをめくるたび現れる。なんて世界は広いのか! 以来2年、遥か彼方のお菓子に思いを募らせてきたけど、神宮前でいつでも味わえるようになるなんて。林さんが各国の菓子屋で市場で、時には一般のお宅で、ひたすら食べ、厨房で見聞きした記憶をたどり再現した、選りすぐり10種の郷土菓子が『ビノワカフェ』に並ぶことになったのだ。餃子型したアゼルバイジャンの「シェチェルブラ」をザクザク齧れば、フィリングのくるみにカルダモンの香りが重なり、清々しさとエキゾティシズムが心地よく交差。ひよこ豆粉とギーでできた球体、インドの「ベサン ラドゥ」は口に含むとほろり、落雁のように溶けてしまう。甘さとスパイスの共鳴に身を委ねると、異国の景色がちらりと見えた。

チコ スイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。
 
Binowa Cafe
東京都渋谷区神宮前6-24-2 原宿芳村ビル2F「Elgot 」内 ☎03・6450・5369 14:00~21:00 月・火曜休※一部のお菓子は『郷土菓子研究社』のweb shop(http://www.kyodogashi-kenkyusha.com/store/)でも購入可。


写真・清水奈緒 スタイリスト・中根美和子 文・chico