マガジンワールド | ブルータス - BRUTUS | 639

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No.639 CONTENTS

features

022 居住空間学 2008
小さくてわがままな部屋。
026 愛するものだけに囲まれる暮らし。…熊谷隆志
030 好きなものを選び抜いた、静謐な住まい。…黒田泰蔵
034 ハンモックが主役。The play house!
036 家そのものがアート作品です。
038 吾輩たちの家は立体構成なのニャ。
040 東京の真ん中で別荘はいかが?
042 建築家をうならせた住人力。
044 名作クロニクル(1) 反住器
046 名作クロニクル(2) 田園調布のM1
048 建築家vs.哲学者対談 いい住まいって何ですか?
050 セルフビルドの伝説、
高知県の沢田マンションに行ってきました。
056 せっせせっせと改装中。カスタムハウスの聖地探訪。
058 手を動かし、モノを創り出す人たち。それぞれの住まい。
062 建て売り住宅をリノベしました!
064 世界のおバカ住宅10
101 INTERIOR BOOK 2008
空間作りのちょっとしたコツを集めてみました。

California Dreaming
116 砂漠に住む、という選択。
120 仮住まいはガレージです。
122 アート、置物…好きなものに囲まれて。
124 納屋の中を覗いてみれば…。
128 〈dosa〉クリスティーナの新しい家。
130 禅を取り入れた最先端LAモダン。
132 植物オタクふたりの進行形ハウス。
 

regulars

011 EYE OF THE B
「コンドリーザ・ライス」ほか
091 Brutus Best Bets
新製品、ニューオープン情報
142 人間関係 358
写真/篠山紀信『未映子の背中』川上未映子、穂村 弘
145 Steel Deep Beauty 115
Maserati Quattroporte
147 MIX & MASH
「ホセ・ジェイムス」ほか
156 BRUT@STYLE 188 sun shower
160 グルマン温故知新 270
バードソング・カフェ/五指山
162 みやげもん 044 まり猫
073 BRUTUS BACK ISSUES
075 定期購読募集
From Editors 1
 
93歳のおばあちゃん・毛綱はるさんが35年住み続けているのが、この『反住器』です。2006年度に近代建築の記録と保存を目指すドコモモにも認定されたポストモダンの最高傑作なのです。建築家である息子への愛情はもちろん、家を“住みきる”ことへの真摯な姿勢は、本当に素敵なお話ばかりでした。という訳で、そんな美しく時を刻み続けた空間を、特別に映像にてお届けします!

生活にあたりまえのことだけど…。
“住むこと”真剣に考えました。


「人を呼ぶ家」というものはあるものです。ある陶芸家は、「外国のお客が来ると、ホテルをとっているというのに、なかなか帰ろうとしないんです」と困りながらも満面の笑顔で答えました。建築家を子供に持つ93歳のおばあちゃんは、「息子は私より先に亡くなったからとても親不孝。でも、素敵な家を残してくれたから、お客様がいつもやってくる。その方々に元気をもらって、私も長生きできるの。だからとても親孝行だったのよ」と柔らかな表情で語りました。人が集まり、新鮮な空気がいつも循環する部屋は、生き物のような息吹を感じるものです。これ、空前の大ブームであるスター建築家だとしても、絶対に作れるとは言えない空間です。ということで、今回のブルータスは、住人が主役の特集です! 北は釧路から南は高知まで。そして、LAにもひとっ飛び。プラス世界のヘンテコ住宅最新事情(?)もレポート。とびっきりの愛情とアイデアをかけられた38部屋を一挙紹介します。おしゃれインテリア雑誌としてはもちろん、深遠なる居住ドキュメンタリーとしても楽しんでいただけるはずです。

●杉江宣洋(本誌担当編集)

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From Editors 2
デッキの上で本を読むのも食事するのも、お昼寝するのも、気持ち良さそ〜です。ほどよい密度に間伐し、薪として使うため乾燥させておいた自生の白樺を、これからデッキの下に運び入れるのだとか。敷地は全体で約1500坪。そして標高1500m。いい運動になりそうです。

屋根がなくても居住空間?
素晴らしきかな住み手たち。

 特集の巻頭で紹介している、山の斜面に建つ建物。「テーマは居住空間なのに、これ、家じゃないじゃん」と、思う方もいるかもしれません。でも、家って何だろうなぁ、理想の居住空間って、どんな空間だろう、と考えながら住み手を訪ねて回るなか、沢山のヒントをくれたのが、この建物でした。
 山遊びが好きなデザイナーが週のうち2日を過ごす場所。1年かけて土地の手入をし、地元の林業の人と交流をしながら間伐材で建てる。そんなプロセスをとことん楽しんでいて、「秘密基地作り」を共にするような建築家との関係も、素敵でした。
「体を動かし、知恵を使い、自分の居場所をつくる。手間と時間をかけないと手に入らないものが欲しかった」という言葉にも憧れてしまいます。
 ちなみに屋根のある場所は道具小屋と薪棚。つまり収納スペースで、見晴し台のような広いデッキがいわば居住空間。雨風をしのぐ部屋の役割はテントが担っていて、必要な時にだけ登場します。そんなのもアリです。生き方にそれぞれ違いがあるように、住み方はまさに千差万別、それぞれの居住空間があります。

●岡野民(本誌担当ライター)

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From Editor in Chief

1984年の春に出版されたブルー
タス特別増刊号『居住空間学・総集編』は、当時のヒット企画、居住空間学を1冊にまとめたもの。学生の時に手に入れて大切に保管していたのでした。
「だれひとり同じ表情の人間がいないように、居住空間の姿にも決然としたパーソナル・スタイルがいまほど渇望されている時代はない」と、巻頭リードからして”熱い”です。宝物です。

居住空間学を復活させたのは、
住宅が完成してから始まる、
住まい手のわがままがオモシロイから。

 建築家の世界にはオープンハウス、というイベントがあります。設計した住宅を施主に引き渡す直前に、知り合いを呼んでのお披露目デー。たいてい土日で、完成したての空間を歩き回り、図面と見比べながら、説明を聞いてふむふむとする。建築家の企みがカタチになるのはいつ見ても楽しいものです。
 でも、その日はまだ何も始まっていないとも言えるんです。施主が家具を持ち込んで、わがままに試行錯誤して暮らして初めて、建築が居住空間になる。
 住まい手>建築家。
 今回、決めたのはこの言葉だけ。建築家が「負けた!」と思うような居住空間を探して、あちこち日本ついでにLAまで遠出して70P近い特集の完成です。
 最初の打合せに持って行ったのが、'84年のブルータス『居住空間学・総集編』。世界中の居住空間がこれでもかこれでもかと掲載されてます。企画を考えるのに過去の特集を参考にすることはまずないのですが、この本だけは特別。時代を超えて、作り手の「すごいだろ」感がびしびし。全員で回し読みして、テンション上げて作ってみました。さて、効果のほどは?

●西田善太(ブルータス編集長)

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