マガジンワールド | ブルータス - BRUTUS | 642

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No.642 CONTENTS

features

016 緊急特集 井上雄彦
019 『井上雄彦 最後のマンガ展』(上野の森美術館)より
028 描く、描く、食べる、描く、寝る。100枚斬り!のアトリエ血風録。
032 武蔵vs.小次郎。いよいよ最終決戦へ!
『バガボンド』クライマックスへの道。
036 内田樹×井上雄彦「身体を追究するということ」
039 『SLAM DUNK』『バガボンド』未公開ネーム&メモ
082 ロングインタビュー「マンガの曠野へ」
092 奔(はし)る線と緻密なコントロール。井上雄彦の手で日本画が甦る。
●山下裕二
096 ファン10人が語る、極私的「井上マンガ」論。
●高須光聖、真木よう子、近藤良平、品川祐、岩井俊二ほか。
100 井上雄彦の全仕事
079 特別付録
『最後のマンガ展』記念ポスター
 

regulars

007 EYE OF THE B
「ケイト・ハドソン」ほか
059 Brutus Best Bets
新製品、ニューオープン情報
120 人間関係 361
写真/篠山紀信『出会い花』中孝介、森山直太朗
123 Steel Deep Beauty 118
MAZDA RX-8
125 MIX & MASH
「ジョン・ウッド」ほか
134 BRUT@STYLE 191 all day
138 グルマン温故知新 273 イル・ルポーネ/KAZUSA
140 みやげもん 047 お鷹ぽっぽ/次号予告
067 定期購読募集
072 BRUTUS BACK ISSUES
From Editors 1
 
ロングインタビューはアメリカで行われました。コネチカット、サウスケントスクールのバスケットコートにて。井上雄彦さん。

すべての井上雄彦ファンに
緊急に届けたいコンテンツがある。

 3月15日に上野の森美術館にある展覧会の内覧会に出かけたときのこと、帰り際、駅に向かっていると美術館のO柳さんとN村さんが「スズキさ〜ん」と追いかけてきました。「実は5月下旬から、井上雄彦さんの展覧会をやるんですけど、特集作れませんか?」と言うのです。ということは、5月15日または6月2日発売号? 制作期間1か月〜1か月半しかない。
 井上さんというのはテーマとしては申し分ないし、美術館は特集を期待するだろうけど、超売れっ子マンガ家の井上さん本人がどこまで協力してくれるものか…。かつて「杉本博司特集」は約1年、「茂木健一郎特集」は半年かけて作りました。1か月という短期間でどれだけ良いものが作れるか? やりかけていた別の特集を延期し、一気に井上特集にシフトできるのか。やるからにはとことんやって悔いのないものを作りたいのは当然。軽く返事はできません。
 結局、予定の特集をひっくり返し、2か月かけてこの特集に全力投球。井上さん本人にも多大なご協力をいただき、最高の特集号ができました。そういうわけで、「緊急特集」なのです。

●鈴木芳雄(本誌担当編集)

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From Editors 2
参考資料として集まった井上作品の数々。編集作業の合間に、うっかり読み耽ってしまうスタッフも続出……。

誰も見たことのない「武蔵」。
知らずにいるのはもったいない!

 中学生の頃に吉川英治文庫がリニューアル刊行され、『宮本武蔵』を読んだ記憶があります。その頃、学校では少年ジャンプが定番で『スラムダンク』も人気でした。それだけに『バガボンド』のスタートはまさに驚き。あの武蔵がこの作者の手でマンガになるなんて、まさかの展開。しかも原作を離れて自由に描かれていく物語を見て、この分だと同じ武蔵でもまったく新しい世界になるぞ! とやたらにワクワクしたのを覚えています。
 その作者が他でもない、井上雄彦さん。今回はその仕事場取材を皮切りに、あの『バガボンド』連載初期の直筆メモも見せていただくなど(その一端は特集にも収録)、これもまさかの展開でした。短期間の編集作業でしたが、井上さん、関係者の皆様にご協力いただいたからこそ、の一冊。関わった身としてひと言。まだという方、『バガボンド』を読み、上野の森を目指すことをお薦めします。あるマンガ家が――というより1人のクリエイターが、いかに、まだ誰もやったことのない表現に挑戦したのか。リアルタイムで体感できる貴重なチャンスだと思いますよ。

●渡辺泰介(本誌担当編集)

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From Editor in Chief
『最後のマンガ展』「未公開ネーム&メモ」は2冊とも、説明を省いた小冊子。正確には「説明のいらない小冊子」なんです。雑誌の中に飾られた“展示品”として鑑賞してくれたらうれしい。

「緊急特集・井上雄彦」は、
雑誌の枠をはみ出した特集です。
どこまでもやる、ブルータス。

 雑誌作りの終盤。取材が進み、構成がまとまったところで、レイアウトのための全体打合せを開きます。編集者が、手描きラフを広げて説明。デザイナーを相手に、“狙いがどこまで伝わるか”、が試される時間です。
 今回は「緊急特集・井上雄彦」。席上、「小冊子2冊、ポスター1部を特集につけたい」という提案が、担当編集者から出ます。しかも特集4ページ目から。初めて聞く話に驚くと同時に、少し震えました。これ、雑誌が開く美術展なんだ、と。
『最後のマンガ展』の模様とビジュアル。バガボンドやスラムダンクの未公開ネーム。それらを紙替えで小冊子2つ、折りたたんだポスター1つ。これがブルータスの“井上雄彦展示品”。
 井上さんと過ごした時間が手に取るようにつかめる密着取材、アトリエ探訪、作品リストや分析など、ブルータス得意の掘り下げは十分すぎる出来映え。
 それでも“展示品”を付けたい。読者は会場を歩くように、本の中で井上作品を眺め、言葉を聞く。今度のブルータスは、誰もが手元に置ける井上雄彦展。そして雑誌に限界はない、ってことを教えてくれる特集です。

●西田善太(ブルータス編集長)

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