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紅茶だけじゃなく、ティーだから面白い。 From Editors No.842

From EditorsNo.842 フロム エディターズ

紅茶だけじゃなく、
ティーだから面白い。

取材で「若い頃から”飲み物”が気になって」と言われたときに何を言われているのかわからず戸惑った。日本酒好きだとか、ワイン好きだというのならまだわかるけど、”飲み物”という枠組みが漠然としていたし、なにより自分が”飲み物”について思いを巡らせた試しがなかった。

私生活でお茶を飲むことはほとんどないが実家ではよくお茶がでる。朝起きて/朝食を食べて/帰ってきて/夕飯を食べて/寝る前に。一日中実家にいたらもっと飲むのかもしれない。ただコーヒーだけは一連のブームを得て惰性かもしれないが自ら飲む。カフェで出す酸味のある浅煎りコーヒーで入門し、喫茶店で出すダークチェリーのような深煎りが好きになった。好きが増えると概して家計は苦しくなるが暮らしは楽しくなる。”飲み物”はまだ財布に優しい。

スターバックスが本腰を入れた<TEAVANA>というティーブランドが話題だが、松浦弥太郎さんは以前からスターバックスでティーを飲むという。「イングリッシュブレックファースト ティーラテ ソイ オールミルク ホワイトモカシロップ追加 エクストラホット」。教えてもらった呪文を唱えると魔法のような飲み物が出てきた。

豆で好事家の編集長がいつの間にかティーバッグのパッケージを集め、ノートに張り出した頃からこの特集は始まった。デザインも面白く色とりどりで楽しい。「愛する人とダンスして待ちたまえ」「オレゴンのミント農場に思いを馳せよ」。お湯を入れて待つ間にすべきことまでご丁寧に提案してくれる。パッケージは隅を読むと意外と面白い。

ここ2ヵ月の間にすっかりティーを飲むようになった。ティーと呼ぶのは紅茶から緑茶、ハーブティーにスパイスティーまで飲んでいるからだ。この間、NYから帰った友だちに<PAROMI>のターメリックベースのミックスティーをもらった。「ingredients(内容物)」を読むとカレーのスパイスとほぼ同じだが、これが美味しい。日本に入ってないティーやブレンド、想像すらつかないフレーバーは星の数ほどある。ティーの楽しみは広大だ。

 
●︎︎町田雄二(本誌担当編集)
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特集をまだ「チャ(茶)ー」とコードネームで呼んでいたときに、「レク茶〜」として試飲を繰り返しました。講師が飲ませてくれた<rishi>のチョコレートシナモンティーをミルクティーにしたものでティーの面白さに開眼。甘ったるそうですが甘くなく、女性が好きそうで実は男性が好きそう。未知の複雑な味に出会える楽しさはカクテルの楽しさにも似ているような。


ブルータス No. 842

新しいティーカルチャー。

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ブルータス No. 842 —『新しいティーカルチャー。』

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