ブルータス - BRUTUS | みやげもん | 083 神農さんの虎/大阪

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みやげもんコレクション 083
神農さんの虎
大阪府/道修町・少彦名神社
文 / 川端正吾
掲載:BRUTUS#678 (2010年2月1日号)
虎の威を借りて、今年も病魔退散!!!
ええ年でありますように。

 十二支の中でも特に玩具の多い“寅(虎)”。授与品をいただくための参拝に奔走し、寅年のお正月はあまり休めなかった、なんて方も多いのではないでしょうか? ナゼこんなにも虎がありがたがられるのか? それは、古くから中国では「百獣の王」として恐れられ、悪鬼・病魔を退散させる霊力を持つと信じられていたから。そのため厄除けの象徴として信仰を集め、様々な縁起物が生まれました。


 今回ご紹介するのは、江戸時代に大阪を襲ったコレラの大流行の際、病魔退散を願って作られた「神農さんの虎」です。現在の中央区道修町に集まっていた薬問屋たちが、コレラの特効薬として虎の頭骨などを配合した丸薬“虎頭殺鬼雄黄円”を作り、病魔除けの虎の張り子を笹に付けたものをお守りとともに配布したのが、この授与品の始まり。道修町の少彦名神社では、今も毎年11月22〜23日の神農祭で、笹に結ばれた虎の張り子が授与されています。「神農」とは、中国の医薬神で、日本でいう薬師如来のこと。少彦名神社は、この神農氏をお祀りしているため、「神農さん」の愛称で親しまれています。

本来は真っ直ぐの笹の枝に張り子の虎が結ばれている授与品だが、最近では、飾りやすいリースタイプも登場。笹付きの張り子は神農祭のみの授与になるが、張り子単体や土鈴などは通年授与されている。