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プラスワン講座 第10回『女性ホルモン連続特別講座 第2回目』報告レポート

【クロワッサン倶楽部会員限定】 クロワッサン学園 プラスワン講座
第1部 女性ホルモン連続特別講座 2回目/全4回
第2部 今、注目したいミラクル・フード。ココナッツオイル

7月10日発売の別冊ムックは丸ごと一冊「ミラクル・フード、ココナッツオイル」特集。ぜひ、お楽しみに!

 
第1部 女性ホルモン特別講座 part2
「女性ホルモンとコレステロール」

2014年5月の特別講座は、カルチャーワークス(渋谷)での開催となりました。第1部のテーマは、「女性ホルモンとコレステロール」。講師は、引き続き婦人科医の対馬ルリ子さんです。

はじめに、女性ホルモンの働きと年齢ごとの変化をおさらい。女性の健康を支えている大きな存在といえば、女性ホルモンですが、その分泌量は38歳くらいから減り始めます。「女性は、年代や女性ホルモンの状態によって、なりやすい病気が違うということを知っておくことが大事ですね」と対馬さん。

次にコレステロール(脂質)についての解説です。「コレステロールと聞くと、悪いやつ、減らさなきゃと思うかもしれませんが、そんなことはないんですよ」
実は、体内でホルモンの材料になるのが、コレステロール。「まず、コレステロールから性ホルモンの前駆体が作られます。そこから男性ホルモンが作られ、男性ホルモンから女性ホルモンが作られるという流れになっています。適度なコレステロールは、女性にとって大切なものなのです」
脳細胞をはじめ、60兆個あるという細胞の膜も、コレステロールが原料に。意外な事実を知り、参加者たちはみな驚いた様子でした。

対馬先生は、女性ホルモンとの関係についてもレクチャー。「更年期、そして閉経した後の女性は、どうしてもコレステロール値が高くなります。理由は卵巣が働かなるからで、女性ホルモン(エストロゲン)を作る機会がなくなると、体内のコレステロールが余ってくるんですね」
男性は30代ぐらいからメタボ化しやすいのに対し、女性が高血圧、糖尿病、脂質異常症などにかかりやすくなるのは、エストロゲンが減ってから。「しかも、徐々にコレステロール値が上がってきていても、女性は、男性よりも動脈硬化や心筋梗塞になりにくいことがわかっています。心配なら、頸動脈エコーや動脈硬化症(CAVI)検査などを一度受けてみるといいですよ」(対馬さん)

最後に、脂質の上手な摂り方をアドバイス。女性ホルモンが出ている世代では、痩せすぎや極端に脂質を減らした食生活に要注意。「脂質が不足すると、卵巣が働かなくなってしまったり、大事な女性ホルモンを減らす引き金になってしまうからです」
一方、更年期以降は、脂肪の摂り過ぎが肥満を招くので気をつけて。「脂質には、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸がありますが、どちらも摂りすぎず、でも不足しないよう適度な摂取を心がけましょう。外食が多い人やお惣菜をよく食べる人は、人工脂肪のトランス脂肪酸を摂りすぎている可能性が高く、健康への影響が指摘されています。マーガリンやショートニングの摂り過ぎに注意しましょう」

油の摂り方が女性ホルモンと関係してくるとは驚き! 参加者からは、「そういうことだったんだ!と納得できた」「更年期を怖がらずに、賢く過ごして行きたい」「今の自分にタイムリーな話題だった」などの感想をいただきました。

*特別講座として、4回(2月、5月、8月、11月)開催します。
 
main_img 対馬ルリ子
女性ライフクリニック銀座院長
産婦人科医・医学博士

【講師プロフィール】

周産期学、ウィミンズヘルスが専門。弘前大学医学部卒業後、東京大学医学部産婦人科学教室助手、都立墨東病院周産期センター産婦人科医長などを経て、2002年に「ウィミンズ・ウェルネス銀座クリニック」を開院。2003年に“女性の心と体、社会とのかかわりを総合的に捉え、健康維持を助ける医療”(女性外来)をすすめる会「女性医療ネットワーク」を設立し、女性の生涯にわたる健康のためにさまざまな情報提供、啓発活動を行っている。

書著に『恋より美容液よりシンデレラホルモン 女性ホルモン力をあげてキレイになる実践法』(経済界)、『大人女子ホルモン危機をのりこえる!!』(宝島社)ほか多数。TVや雑誌、新聞などでも活躍している。

 
当日の様子はこちら
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第2部
「今、注目したいミラクル・フード。ココナッツオイル」
第2部の講師は、いち早く話題のココナッツオイルを生活に取り入れ、使いこなしている荻野みどりさん。

荻野さんは、2年前の出産を機に、「娘に食べさせたいかどうか」で食品を選びたいという強い想いが芽生えました。そして、オーガニック食品の会社を設立。その中で出合ったココナッツオイルの美味しさ、楽しさに魅せられ、製造・輸入・販売まで手掛けることになったそうです。
「海外セレブが愛用し、体内クレンジングや美肌効果で話題ですが、最近ではアルツハイマー予防への効果が医学的にも認められるなど、美容と健康の両面で注目されていますね」

「ココナッツオイルの主な原産国は東南アジア各国ですが、製法も違えば、味も一つひとつ違うんですよ」と荻野さん。
一般に出回っているものは、ココナッツの果肉を乾燥させてから油を絞り出だしたもの。質のいい物を選ぶポイントとして、「1、有機JAS認証を取得していること。2、フレッシュ果肉を使っていること。3、低温圧搾していること。4つめにラウリン酸の含有量が多いほど良質」と荻野さんはアドバイス。「ラウリン酸は、母乳にも含まれる成分で、免疫力強化や抗菌・抗炎症作用もあるんですよ」
講座では、タイ南部にあるココナッツオイル工場の様子を動画で上映。また、有機エキストラバージンココナッツオイルにココナッツシュガーをつけたものを試食。参加者からは「美味しい!」「パンに塗ってもいいね」といった声が上がり、大好評でした。

荻野さんは、活用アイデアもいろいろと紹介。エキストラバージンココナッツオイルは、常温(24度以下)だと白く固まるのも特徴です。
「調理油や揚げ油、バターの代用としても使えます。アイスクリームにかけると固まって、ぱりぱりした食感が美味しい。朝起きたときに白湯に入れて飲むと、頭がシャキッとしますね。ココナッツオイルに豊富に含まれる中鎖脂肪酸から作られるケトン体のおかげでしょうか。疲れてお菓子を食べたくなったら、珈琲や白湯に加えて飲むのもおすすめです」
美容面では、抗菌・抗酸化作用があるココナッツオイルを塗ると、シミができにくいそう。「分子が非常に細かいので、化粧類を塗る前のブースターとしても優秀。デリケートなアイメイクを落とすときに使ったり……。とにかく用途はたくさんあって伝えきれないくらい!」(荻野さん)

参加者たちもコーヒーに入れて飲んでみたり、肌に塗ってみたり。「意外にサラサラ、肌につけるとなめらかになっていい感じ」「肌なじみがいい」など、盛り上がりました。最後の質問タイムでは、「栄養価はどうなの?」「保存方法は?」などの質問が続々出され、参加者たちは荻野さんの説明に熱心に聞き入っていました。中には初めてココナッツオイルを知った人もいて、「友達にも教えたい」「すっかりファンになりました」という声も聞かれました。

 
荻野みどり

荻野みどりさん

(株)ブラウンシュガーファースト代表取締役

【講師プロフィール】

福岡県出身。2011年に第一子出産。「わが子に食べさせたいかどうか」を基準に食材を厳選し、お菓子屋さんとして創業。その中で、油脂の大事さに気づき、ココナッツオイルに出合う。一部の人しか使えない高いオイルではなく、誰もが使えるココナッツオイル。それも、有機栽培のココナッツから伝統的な作り方で抽出したオーガニックバージンココナッツオイルを輸入。その美味しさ、楽しさ、使い方を広めるために日々奮闘している。


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【クロワッサン学園 プラスワン講座とは】
年に1、2回行われる「クロワッサン学園」とは別に、クロワッサン倶楽部の会員のみなさまを集めて、月1回程度、都内のカルチャースクールなどで小規模の講演会や講習を行います。
イベントの参加者募集は倶楽部会員の限定メルマガから行っております。
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日時:平成26年5月23日(金) 13時30分~15時15分

渋谷・カルチャーワークス(東京都渋谷区神南1-12-10

定員:20名