マガジンワールド


From Editors 編集部こぼれ話

憧れの湖西線に乗って。

今回のパン特集、滋賀・大津のパン屋さんの取材をすることになり、パンもさることながら、私がもっともときめいたのは「初めて湖西線に乗れる!」ということでした。
実は今まで新幹線で京都駅を利用するたび、乗継の案内表示に「湖西線」と書いてあるのを眺めつつ、なんだかロマンチックな路線…と憧れていたのです。湖の西を走る(多分)列車だなんて、すごく素敵だなあと。

「そこまで言うなら乗ってみればよかったんじゃない?」と思われるかもしれませんが、そもそも用があって京都に来ているわけで、目的もなく見知らぬ路線に乗る余裕は意外とないもの。ついに今回、念願叶って乗ることができたのです。

想像通り、琵琶湖の西側を走る列車からの眺めは素晴らしく、そして何よりその駅名に心揺さぶられます。

まずは大津京駅。すでに気分は「天上の虹」(©里中満智子)、脳裏に浮かぶ中大兄皇子と大海人皇子の姿。比叡山坂本駅では「阿吽」の最澄(©おかざき真里)に思いを馳せ、その後も和邇、蓬莱…と続く美しい駅名に、気分は高まる一方。極めつけは志賀。すかさずうろおぼえの柿本人麻呂の歌を詠もうと試みましたが、残念ながらはっきりとは思い出せませんでした。(必死に『柿本人麻呂 志賀』で検索)。

そんなこんなで乗っていた時間はほんの30分。しかし心は時空を駆け回り、取材の前に若干疲れてしまったほど。

ちなみに乗ってみてわかったのですが、湖西線の魅力は他にもあります! スポーツマン風の素敵な男子がたくさん乗っているのです。最初は気のせいかと思ったのですが、同行のカメラマン(50代男性)も同意してくれたので調べてみたら、とあるスポーツ大学が沿線にありました。なるほど納得です。
最後に検索した歌を。

「ささなみの 志賀の唐崎 さきくあれど 大宮人の船待ちかねつ」
「ささなみの 志賀の大曲 淀むとも 昔の人に またも逢はめやも」

再訪したときには諳んじたいと思います!

大津京駅。なんだか興奮して思わず写真を撮ってしまいました…。
大津京駅。なんだか興奮して思わず写真を撮ってしまいました…。

志賀駅にて、お尻を助ける座布団。寒冷地ならではの気づかいですよね。
志賀駅にて、お尻を助ける座布団。寒冷地ならではの気づかいですよね。


(編集H・H)