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軽井沢りぞーとまーけっとのやま芋わさび風味

手みやげをひとつ (271)

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軽井沢りぞーとまーけっとのやま芋わさび風味

朝の食卓に、軽井沢で見つけたぬめぬめの名物。



軽井沢りぞーとまーけっとのやま芋わさび風味

 
「軽井沢名物にもなってるんだけどね、こっちで友人が『これ、うまいよ』と教えてくれて。それ以来、うちの朝の食卓にもよく出てくるんだよ。アジの干物といっしょにね」

長年、活動の拠点だった東京を離れ、15年ほど前に軽井沢の住人になった、ギタリストの高中正義さん。ʼ70年代以降のフュージョンの名曲の数々、伝説のスーパーライブは多くの音楽ファンの耳に残っているはず。その高中さんが、最近では早起きして森の中を歩き、これ=「やま芋わさび風味」でまったりと朝ご飯を食しておられる。

「だしで漬け込んだ山芋に、わさびがほどよく効いててね、ぬめぬめ、しゃきっ、がクセになる。『徹子の部屋』に出してもらったとき、黒柳徹子さんにも持って行ったのよ。これと白ワインと腸詰めで『軽井沢セットです』って」

話は続く。ぬめぬめが好きなんだよな、なめこ汁もいいし。ほんとうは怠け者だから、ワイン飲んでぼうっとしていたいのよ。ツアーのないときは練習もしないからさ、指がふわふわになっちゃって、次弾くときに痛いんだよね(笑)——。

しかし、35年前に行われた伝説の武道館ライブを再現した、ニューアルバム発売直後のステージの高中正義は別人だった。駆け抜けるグルーブ感に、往年のファンだけでなく若い世代も食らいついてきた。年を重ねた凄みとでも言おうか。

「早く弾くとか、テクニックだけじゃないと思うんだ。サンタナと共演したとき、盗もうとしてもこれは盗めないとわかったね。真似はできるんだけどね。どうやったら自分だけの気持ちいい曲が作れるのか、わからない。ずっと考えてるよ」

ゆるさもあり、凄みもあり。これから見せてくれる新しい世界が楽しみだ。

高中正義さん
たかなか・まさよし ミュージシャン
高中正義さん
ʼ76年ソロ・デビュー。ʼ79年の武道館ライブを再現したニューアルバム『SUPER STU
DIO LIVE!』を9月に発売、10月11日からツアーがスタート。今後の予定は、http://www.takanaka.com/まで。



かるいざわりぞーとまーけっとのやまいもわさびふうみ●長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢1178 軽井沢プリンスショッピングプラザ スーベニアコート内 ☎0267・41・2211 営業時間10時〜19時(土日は〜20時)、無休。写真の「やま芋わさび風味」(250g 600円/有限会社芳光)は、お酒やごはんのお供、お茶請けにも最適。刺身ではさんでオードブルにしたり、細切りを蕎麦に乗せて山かけにするのもおすすめ。ネット購入可。
http://www.farmers-gift.com/
撮影・内田紘倫 文・室田元美