ギンザ - GINZA | RESTAURANTS

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GINZA 2011年 8月号掲載
クセや臭いがあって、食べる前は「!?」でも、食べてみると「!!」となるのが発酵フードの奥深さ。とても身近でヘルシーなその魅力を、ご堪能あれ。
ふと気づいてみれば、臭いものはウマイ!なんてことがある。あるいは、時間が経って酸っぱくなったキムチの味がたまらない、とか。これ、みな発酵のなせる業。

身近すぎて見過ごされがちだけれども、私たちの食生活の中には、実に多くの発酵食品が存在している。なにも、臭っ、辛っ、という強烈な味わいのものばかりでなく、毎日のお味噌汁や料理に欠かせぬ味噌や醤油や酢やみりんも、発酵を経て旨味と保存性を高めた調味料であるし、チーズやヨーグルトといった乳製品も乳酸菌による発酵食品である。

米が日本酒に、ブドウがワインになるのも、発酵の技術あってこそ。昨今、自然な甘さで人気の甘酒も麴菌によって米のデンプン質を糖に変えた発酵の産物だ。

では発酵とはなんぞや、というと、眼には見えないさまざまな微生物たちの働きによって有機物を分解し、人類に有用な物質を作り出す技術のこと。さらには、発酵と腐敗との違いはというと、「人間にとって有用か否か」ということ。え、人の都合? そうです、「食べたい」と願う人の都合なのです。

わかりやすい例をひとつ。煮豆をそのまま放置すれば、雑菌がついて腐敗してしまう。けれども、有用菌を駆使して醸せば、保存性も栄養価も高まる味噌や納豆や醤油へと変身できるのだ。

しかも、発酵を経た食べものには、実に複雑で奥行きのある深い旨味も加わる。臭うけどコクがあるとか、辛いけど甘酸っぱいとか。一筋縄ではいかない、クセのある旨味をもつ発酵フードの数々。その魅力を、この夏、ぜひに。

都会的なセンスでアレンジされた、発酵食品を使ったフードなど、
発酵の魅力を堪能できる、バラエティ豊かなアイテムを紹介。
二色納豆
日野屋麹製造元
☎0287-72-0342(本店)
毎週土曜、日曜、国連大学前で行われているファーマーズマーケットで、リピーターが増加中の〈二色納豆〉(250g ¥525)。栃木・那須の麴屋の名物は、パックを開けると、2cmはあろうかという大豆の粒の大きさに驚かされる。何も入れずにひたすら混ぜると、「これぞ、納豆!」と言わんばかりの抜群の粘り。豆の旨味をダイレクトに堪能するなら、塩でまずは味わってみて。黒豆のしっかりした歯ごたえと、白大豆のなめらかな食感の絶妙なハーモニーがやみつきに。栃木産100%の大豆を使用。
ファーマーズマーケット@UNU(国連大学前広場)
≫ 東京都渋谷区神宮前5-53-70 10:00〜16:00 *毎週日曜に出店(7/17は休み) 交通手段:「表参道」駅徒歩3分、「渋谷」駅徒歩8分
www.d5.dion.ne.jp/~nasukusi/hinoya.htm
自家製発酵チーズ
ユーロアール
☎03-5768-2610
チーズの発酵、熟成を知り尽くした店主が営む専門店のチーズは、どれも最高のコンディション。まるで恋人と対話するようにチーズと接している、と聞いて納得。なかでも、オリジナルチーズのクォリティの高さは、都内有名レストランのシェフたちのお墨付きだ。手前の〈ラングル・オー・コアントロー〉(ホール ¥4,200)は、ウォッシュタイプのチーズをオレンジのリキュールであるコアントローで洗い込み、熟成させたという、悶絶のおいしさ。右の〈トリュフベール〉(1/4 ¥1,395)は、ノルマンディのカマンベールにトリュフを閉じ込めた贅沢な一品。左の〈カプティヴァン・ダブリコ〉(100g ¥1,550)は、甘酸っぱいアンズペーストとブルーチーズのサンドがクセになりそう。
≫ 東京都目黒区中央町2-35-17 11:00〜19:00 月(月曜が祝日の場合は営業) 交通手段:「学芸大学」駅徒歩5分
www.euro-art2001.com
手前味噌ケーキ
ブラウンライス デリおもて
東京駅京葉ストリート店
☎03-3218-8036
毎年、スタッフが山形の味噌蔵で仕込むオリジナル味噌を使っているから、“手前味噌”ケーキ(15×4.5×4.5cm ¥1,260)とは、なんともチャーミングなネーミング。口に入れると、ぷんとお酒の香りがして、まるでリッチなブランデーケーキのよう。ちょっぴり塩味の効いた味噌の存在が余韻で残り、後を引く。富山で育てられた有機栽培の玄米粉が、しっとり感を演出。旨味の強い日本酒〈蔵の素〉と味噌の相乗効果で、日を追うごとに味が深くなるのも楽しい。お呼ばれ時のおもたせにも喜ばれそう。
≫ 東京駅千代田区丸の内1-9-1 JR東日本東京駅構内1F 京葉ストリート内 8:00〜22:00 無休 *表参道本店でも購入可能 交通手段: JR「東京」駅八重洲南口からすぐ
www.brown.co.jp
無添加のぬか漬け
マルイ漬物
☎03-3469-2276
日本人が古くから親しんできたぬか漬けは、腸内環境を整える、乳酸菌が豊富な健康食。こちらのぬか漬け(きゅうり、大根、人参 ¥413〜)は、55年間、手作業で空気の入れ替えを行ってきたという糠床で大切に漬けられる。空気を入れることで、酵母菌が活発になり発酵が進むのだ。無農薬有機栽培の米の糠と、厳選した塩と昆布、唐辛子、日本酒のみを使用。食品添加物を一切使用していないため、野菜のみずみずしさがダイレクトに伝わる。日本人で良かったと思える滋味深い味わいに、感涙。
≫ 東京都世田谷区北沢5-20-12(工場) FAX03-3469-2287 土・日 *店舗はないので、電話かFAXで予約するか、ナチュラルハウス青山店、下北沢店に火曜入荷。
www.marui.gr.jp