マガジンワールド


利き酒のコツを知って
好みの日本酒に出会う!

〔Hanako/Study〕
世界一おいしい市販酒を決める「SAKE COMPETITION」の審査会場に潜入し、いま人気の清酒「飛露喜」醸造元・廣木健司さんにおいしい日本酒と出会う方法を教えてもらいました。
審査会場の様子。4回目を迎える今回はなんと1000本以上の日本酒がエントリー。
審査会場の様子。4回目を迎える今回はなんと1000本以上の日本酒がエントリー。
 
こちらは世界一おいしい日本酒を決める「SAKE COMPETITION」予審会場。審査を終えたばかりの廣木健司さんに直撃し、利き酒の手法を使って、自分好みの日本酒と出会う方法を教えてもらいました。

まず、「日本酒は数あるアルコール飲料の中でも、味の幅が広いといわれており、飲み方一つで驚くほど味が変わります」と廣木さん。例えば、器を手のひらで温めると味の硬さがなくなり飲みやすくなったり、抜栓してしばらく時間を置いた方が自分好みの味になったり。一口飲んで苦手だな、と思っても時間や飲む温度帯、器を替えるなど色々な工夫をすることが大事だそう。また、初心者には飲みにくく感じる酸が強いお酒は、食事と合わせるとお互いの味を引き立てて親しみやすくなるとか。

普段は、飲みやすい白ワインを飲むことが多いという芹田さんには「酸が少なく、果実の香りがする酒がおすすめ」。食事と一緒にお酒を味わいたいという辻井さんには「米の香りがするどっしりとした味わいの酒には煮付けなど濃い味の料理を。繊細で上品な味わいの酒はさっぱりとした刺身で」と廣木さんからアドバイス。

今は居酒屋でもたくさんの日本酒を用意しているところが増えているので、まずは色々なお酒を飲み、好みの味の日本酒に出会ったら、酵母・酸・酒蔵をチェック。それを信頼できる酒屋さんに伝えれば、自分好みの日本酒に出会えるはず!

 

[ 教わった人 ]
芹田三紗子さん/会社員(写真中央)
これまではワインを飲むことが多かったものの、先日行った金沢でおいしい和食に出会い、日本酒にも興味津々。
辻井ゆりえさん/会社員(写真左)
日々のパワーチャージはおいしい食事とワインで。今年の夏は、キリリと冷えた冷酒を楽しみたい!
 
image
[ 教えてくれた人 ]
廣木健司さん/廣木酒造本店代表(写真右)
多くの日本酒ラバーを虜にする、会津坂下の清酒「飛露喜」を醸造する蔵元の9代目。「SAKE COMPETITION」の審査員も務める。


「利き酒に正解も間違いもありません。自分がおいしいと思う感覚が大事。色々飲んでみましょう」と廣木さん。
「利き酒に正解も間違いもありません。自分がおいしいと思う感覚が大事。色々飲んでみましょう」と廣木さん。
 

おいしいお酒の見つけ方
酒の構成を知れば、それを指標においしい日本酒に出会いやすい。瓶のラベルを確認しましょう。
 
1 酵母に注目
原料の米を発酵させるために加え、糖分をアルコールに変える役割をもつ。日本醸造協会のきょうかい酵母、各土地で開発された酵母など。香り成分の生成に多く関わるので、好きな香りに出会ったら、酵母名を覚えておこう。
 
2 温度を変えてみる
飲む温度によって味わいが変わる。フルーティな香りで爽涼な飲み口のものは冷やし、穀物系の香りがする熟成度が高いものは熱燗で楽しむと、それぞれの特性を活かして、よりおいしく飲むことができる。
 
3 酸度をチェック
製造過程で酵母や麹から、乳酸やコハク酸、クエン酸などさまざまな酸が発生。その酸の量が高いほど濃く、辛く感じる。日本酒初心者は酸度が低い方が飲みやすい。酸が強い酒は、温めると刺激が取れ、まろやかな飲み口になる。
 

利き酒してみよう
利き酒のスタイルを覚えて、味の特徴をつかんでみて。
 
1 色を見る
白陶器に入れ、液体の色をチェック。青みがかった透明は若い酒、褐色になるにつれ、熟成度が高い。正式な利き酒では底に紺色の二重同心円が描かれた蛇の目猪口を使用。
 
2 香りをかぐ
ゆっくりと鼻を近づけて香りを聞く。熟成年数や酵母によって、フルーツや穀物の香りなど違いがある。香りが分かりにくい場合は、容器を手で温めて、温度を少し上げてみて。
 
3 口に含む
少量を口に含み、舌全体にのせる。舌先は甘味、舌奥は苦みを感じやすい。酒器によって舌の触れる部分が変わるので、軽快な香りはワイングラス、米の風味が効いたものは猪口で。
 
4 飲む
飲み込んで喉越しを味わう。甘さ、辛さ、苦さ、酸味、渋みなど味を言葉で表現してみよう。また、飲んだあとの残り香も味わって。品評会などプロの利き酒では飲み込まずに吐き出す。
 

5種の日本酒を利き酒してみました。
 
image
A 飛露喜 吟醸:フルーティで軽やかな飲み口ながらしっかりとした味わい。
B 勝山 特別純米 縁:米の旨味と風味がしっかりと伝わる、濃口でキレのある味。
C 酔鯨 中取り 純米:まろやかな旨味の中にキレ味の良い酸味が伝わる。
D 紀土 純米酒:全体的に爽やかな印象。米の旨味を心地良い余韻とともに感じるお酒。
E 冩楽 純米酒:さわやかな果実香、上品な甘さとすっきりとした後味。




「Sakenomy」
便利なアプリも!「Sakenomy」

日本酒を学び、自分好みのお酒と出会えるアプリ。お酒や蔵元情報がわかる便利な機能を搭載。飲んだ日本酒を記録することもできます。
「Sakenomy」ロゴ
 

[ SAKE COMPETITION ]
世界一おいしい日本酒が決まる、年に一度の祭典!
日本各地から集まった1000本以上の日本酒の中から、〈純米酒〉〈純米吟醸〉など全4部門に分けてその年のNo.1が決定。結果は9月14日の表彰式にて発表されます。
去年の表彰式の様子。
去年の表彰式の様子。


 
photo: Akiko Mizuno text: Mariko Uramoto
Hanako1089号「Club Hanako」掲載