マガジンワールド

第15回 失踪事件。


コロポックルの小屋

koropokkur

クウネル編集部の塚越です。人より多少サイズが小さいため、コロポックル系に属しています。目線も若干低いので、世界が広く見えて仕方ありません。ここでは、そんな重心低めな目線で見た毎日をお伝えしたいと思います。

 

第15回
失踪事件。

失踪騒ぎを起こしてしまいました。

その日は編集部の遅い新年会の日。
仕事を早めに切り上げて、
ごはんでも食べに行こうぜという夜でした。

仕事先から店に直行する予定だったわたくし。
「駅に着いたら電話するねー」。
そう言って、仕切り隊長・ペリカン戸田との電話を切った直後。

ややや、携帯電話が動きません。
画面真っ暗、うんともすんとも言いません。
店の地図も電話番号も携帯の中。
もちろんクウネルメンバーの電話番号だって携帯の中です。
最寄り駅までは到着したものの、店の場所すらわからない。
ここは「104」だと公衆電話を探しましたが、これまた皆無。
やっと探した電話ボックスから、うろ覚えの店名を告げて
電話番号を問い合わせるも、「ご登録がありません」。
ここで引き返せるか!と、交番に行き、酒屋に問い合わせ…。
それでも見つからない、皆が待つ韓国料理店。

その頃一方、私の到着を待っていたメンバーは…。
待てど暮らせど現れない私を猛烈に心配し、
「事故か、事件か、すわ誘拐か!」
と、気を揉んでいてくれたそう。
そりゃそうですよね、さっきまで元気に話していた人が
忽然と姿を消し、連絡を断ったんですから…。

その後1時間半ほど町をさまよい、あきらめ帰宅。
すっかり息絶えたと思われた携帯電話は、
数時間後、何事もなかったように復活いたしました。
そこに表示された夥しい数のメールと留守番電話のメッセージ。
どれも、心配してくれていたクウネルメンバーと、
「コロポックル失踪」の報を聞いた同僚からのものでした。

携帯電話に頼り過ぎていた自分を猛烈に反省した夜。
と、同時に心配してくれる人のいるありがたさをしみじみ実感。
東京砂漠の真ん中で、まだまだがんばれそうだよ、コロポックル。

みなさまも大事な人の電話番号は、
手帳にぜひ書き留めておいてくださいね。