マガジンワールド

第4回 出張の悦び


コロポックルの小屋

koropokkur

クウネル編集部の塚越です。人より多少サイズが小さいため、コロポックル系に属しています。目線も若干低いので、世界が広く見えて仕方ありません。ここでは、そんな重心低めな目線で見た毎日をお伝えしたいと思います。

 

第4回
出張の悦び

5月発売号の取材のため、京都出張に行ってまいりました。

今回の私に課せられたテーマは、「京都に住んでいる食いしんぼうが、普段食べているおいしいもの」。体のサイズはコロポックルでも、食欲だけは体育会ラグビー部並みの私。天命と心得て、意気揚々と京都に向かいました。取材先リストには、京都らしからぬ“濃い口”のお店が並びます。ステーキハウスに中華、焼き肉、フレンチ、洋食…etc. 見ているだけでも武者震い。私の中のラグビー部員がおおはしゃぎです。

かくして始まった京都でのおいしいもの取材。朝から晩まで、肉、肉、肉。

「羊、牛、牛ときどき鶏」のフォーメーション。パンチのあるメニューばかり、朝から残さず食べ続けました。2日目、3日目ともなると、さすがの胃袋もお疲れ気味? と思いきや。人って恐ろしいものですね。取材の合間にうっかり甘いものに手が伸びてしまうんです。

次のアポイントの時間まで、30分時間がある…。そうなると向かうのは喫茶店ですね。喫茶の名店が多い京都ですから、人気のあの店やらこの店に、やっぱり行ってしまうわけです。そして食べてしまうわけです、その店の名物を! コーヒーだけで出るはずが、気づくと「フレンチトーストください」と言っている。「ここは抑え目にプリンだけにしておきます」とか言っている。我ながら恐ろしい食欲です。別の人格が胃袋に宿っているとしか思えません。

時間つぶしのはずが、胃袋の貴重な隙間も埋めてしまったこの“魔”の時間。その後の取材に支障をきたしたかというと、そうでもないのがまた恐ろしい。全取材先の撮影メニューをおいしくいただき、さらには撮影しないメニューまでもごちそうになりながら、取材は無事に終えられました。おなかいっぱいの誌面は、ぜひ7月号でお確かめください。ああ、ほんとにおなかいっぱい!