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第7回 見栄っぱり


コロポックルの小屋

koropokkur

クウネル編集部の塚越です。人より多少サイズが小さいため、コロポックル系に属しています。目線も若干低いので、世界が広く見えて仕方ありません。ここでは、そんな重心低めな目線で見た毎日をお伝えしたいと思います。

 

第7回
見栄っぱり

食欲の秋です。
寝ても覚めても食べることばかり考えています。
基本、口に入れられないものはありません。
しかしそんな私が、えらそうに「食」の場で見栄をはることがあります。

たとえば、焼き鳥屋で。
「タレにしますか、塩にしますか?」と聞かれれば、「塩で」と答える。
びったびたのタレで焼いたレバーだって大好きなのに。

はたまたお寿司を食べに行き、
まずは白身魚や青魚を、さも好物かのように注文する。
はなから「ねぎとろ軍艦巻!」を連呼したいのに。

これってちょっとした見栄なんじゃないか。
食通を気取って「大人の舌を持ち合わせてますよ」的に
見せたいだけなんじゃないか。
一体、誰に対する見栄なんだ? お店の人? 一緒に食事する人?
そう考えると、なんだか幼稚な自分が恥ずかしくなり、
同時にちょっと腹がたってきました。

食べ物くらい、「好きなものは好き」と自信を持って言いなさいよ、と。
素直に「好き」と言えることの、なんと幸せなことか。
恋愛だってそうですよ。
見栄なんかはってちゃ、好きなものは手に入りませんよ。

……なんの話でしたっけ。
ともかく。
こんな調子で、「食」に限らず、いろんなところで見栄をはっているんだなあと、
自分を省みた次第。
どうでもいい見栄っぱりは、少しずつ手放していきたいものです。