マガジンワールド


From Editors No. 16 フロム エディターズ 1

From Editors 1

飾る、インテリア。

今回はインテリア特集号、ということで、編集部では「今どんな気分かな?」から企画会議がスタートしました。ファッションほど早いサイクルではないにせよ、インテリアにもゆるやかに流行がある中で、ここ最近は、錆びた鉄使い、朽ちた無垢材、エイジング加工を施した、カサカサとした乾いた質感の内装やインテリアが主流……。このあたりのテイスト、私たちも大好きです。

けれども、「今の気分」として挙ったキーワードは、カラフルでポップな色使いであったり、エットレ・ソットサスはじめ’80年代に活躍したデザイン集団メンフィスだったり、北欧ブームが一巡した後、改めて見直したい美しいデザインの家具だったり……。アノニマスもいいけれど、デザイナーがきちんとデザインしたものはやっぱりいいなあ、生活に高揚感をもたらすものがいいなあ、とそんなムードでもあります。だから、インテリア特集といっても収納術やお片づけ術ではなく、「飾る」ことが裏テーマ。取材をお願いしたのは、色使いやフォルムが魅力的で、心が躍るような作品を創り出す日本と西海岸のクリエイターたち。彼らの部屋やアトリエを見てみたい!と思いました。

中でも印象的だったのは、〈dosa〉のデザイナー、クリスティーナ・キム。身近にあるものをすべて飾る、目にとまるところに全部置く。そのディスプレイは秀逸で、とてもユニーク。ポイントは、同じアイテムや同系色を一緒に配置すること。モノがたくさんあっても不思議と統一感があるのは、この絶妙なグルーピングにヒントがありそうです。

考えてみると、他の誰かと洋服のスタイリングがバッティングすることがあっても、インテリアがまったく同じという人はまずいません。そんな唯一無二の空間では、飾ることにも正解はありません。だから、おおいに悩みましょう。「インテリア、どうしよう?」

(特集担当 熱田千鶴)
 
クリスティーナのアトリエの一角。スタッフが飲んだペットボトルの底をカットして壁にディスプレイ。デザインの参考にもなります。
クリスティーナのアトリエの一角。スタッフが飲んだペットボトルの底をカットして壁にディスプレイ。デザインの参考にもなります。