マガジンワールド

OPEN the DOOR Airbnb Special Site

Airbnbで楽しむ、ニッポンローカルの旅02島のチャンプル文化を訪ねて #002

提供:Airbnb

大きなガジュマルの木と天然酵母のパン屋さん。

Airbnbに滞在することで、出会える旅の魅力を紹介していきます。
第2回目にイラストレーターの塩川いづみさんと向かったのは、
古い城跡や焼き物の里として知られる沖縄の読谷村。
彼女が感じたこの地の風景もスケッチしてもらいました。

その土地を知るには、その土地のものを食べる。まず、私たちは読谷の人たちが日常使いしているリスティングの近所にある〈ゆんた市場〉というファーマーズマーケットを訪れた。

パパイヤ、パイナップル、島バナナ、マンゴー、カニエステル、グミ、サトウキビ、ビワ、ニューサワー……。色とりどりの南国のフルーツに目を奪われながら、これもあれも食べたいと、次々かごに入れる。

その横の野菜コーナーには、驚くほどのビッグサイズのキャベツが鎮座していて、みんなで釘づけになった。ほかに、島らっきょう、海ぶどう、ゴーヤなど馴染みのある野菜から、ナーベラー、フーチバー、ウンチェー、シマナー、ボルトジンユなど、初めて耳にする種類も豊富にあって心踊る。有名なブランド肉、紅豚もここでは日常食だ。ミッチーさんは言う。

「沖縄の人々は、その土地で採れたものを食べるということが当たり前にある。いろいろな種類の新鮮な野菜や果物がとても安い価格で手に入ります」

そして島豆腐。沖縄ではスーパーでも地元の豆腐屋さんからのできたてが手に入る。それも1丁約1キロ! 本土で売っている1丁とは比べものにならないボリュームの島豆腐は、パックではなくビニールで売られていることも新鮮だった。私たちにはつくり手から直接買った親志豆腐がある。明日の朝食は親志豆腐と南国フルーツにしようと決めた。

ひと通り地元の食材に触れて満たされた私たちは、読谷の観光名所と呼ばれるところにも行ってみる。

9つの世界遺産がある沖縄。そのうちのひとつが読谷村にあるこの〈座喜味城跡〉。入場無料。

世界遺産〈座喜味城跡〉を散策。15世紀初期、築城家として知られる護佐丸が築いた。中に入ってみると石垣のアーチ門や曲線が見事で、予想以上のスケールに圧倒される。さらにお城からの景色は絶景で、遠くは那覇市や慶良間(けらま)まで見ることができる。みんなで同じ景色を共有すると、旅の一体感が生まれる。そんな気がした。

そのまま座喜味城跡近くでおいしい天然酵母パンが食べられるというパン屋〈水円〉(すいえん)へと私たちは向かった。
「年齢ですか? 今、24歳です。リスティングのホストとしては若いほうかもしれませんね」。道中、ミッチーさんの年齢の若さに驚きつつ、リスティングを始めた経緯を聞く。

「きっかけは自分が社会に出るうえで、やっぱり観光地である沖縄の特性を生かした仕事がしたいと思ったんです。と同時に自分自身はいろいろなことに興味があったので、もっと先の未来に向けて可能性を広げるためにも自由な時間も確保できるような働き方を探していました。いろいろ模索した結果、Airbnbの存在がぽんっと自分の中できれいに収まったんです。ちょうどホテルではなく民泊という選択肢が沖縄でも認知されていたので、自分なりにできることがあるんじゃないかと思いました。それでリサーチがてら、沖縄本島を2週間ぐらいかけて一周しながらいろんな場所に民泊してみて、可能性を感じました。昨年6月、僕の地元は北谷(ちゃたん)なんですが、読谷村にいい物件を見つけたので、思い切って始めることにしたんです」

沖縄では夏に向けて、バナナが旬となる。「バナナの花には、南国独特の色気がありました。赤紫色をしていたのですが、色がとても鮮やかで艶かしく、ささやかに咲くというよりも、『私を見て!』という感じがします」と塩川さん。

そんな話を聞いているあいだに水円の案内板を発見。そのまま小道をたどっていくと、巨大なガジュマルの木が私たちを出迎えてくれた。

「すごい……。こんな大きなガジュマルの木は初めてかもしれません」と、首を長くして木を見上げる塩川さんに対して、普段見慣れているはずのミッチーさんも驚きの様子だった。

「確かにこれはすごいです。このガジュマルの木は相当古いですね。ガジュマルは沖縄では守り木で、沖縄で伝承されてきた精霊、キムジナーが宿ると言われているんです。キジムナーに気に入られた家は繁栄すると言われているんですよ。いつも通っている道から少し逸れるだけで、こんな大きなガジュマルの木に遭遇できる。それが沖縄のおもしろいところでもあるんです」

木の下でしばらく深呼吸した後、木に守られるように佇む、水円へと私たちは入った。

2010年夏にオープンしたパン屋水円。「焼き物の里である読谷村で、石窯を作ってパンを焼きたいと思いました。お店自体は大きな木のそばの小屋でやりたいなと。それでこの場所は偶然見つけたんですが、ぴったりのイメージでした」とオーナー夫妻。

天井の高い空間は木のぬくもりに満ちている。トタン屋根に長椅子に長机、店には石窯があって、そこでパンを焼いているようだ。店内はカフェも併設されているので、店頭に並んでいるパンはすべてここで食べることができる。私たちはお茶をしながら話をすることにした。

「今日、私たちが泊まる一軒家は、普通の民家に囲まれている場所にあってとても魅力的だと思いました。例えば洗濯物やお庭など、玄関のドアを開けて見る風景は、ご近所の人たちが普段見ている風景を垣間見られます。観光地として光の当たっている風景はホテルで見ることができるけれど、私自身はそうではない旅がしたかったから、Airbnbはそういう部分でも最適だなって思ったんです」(塩川さん)

卵やバターを使わない天然酵母パンは、石臼挽きの粉に自家製酵母と水、沖縄産の天然塩を加え、手づくりの石窯で焼いている。

そんな塩川さんの感想に対して、ミッチーさんもまた「僕自身も、リスティングを始めていろいろな出会いと経験をさせてもらっています」と言う。
「あるとき韓国人の学生さんが4、5人泊まったことがあったんですけど、ちょうど兵役入隊前の最後の旅行で沖縄に来ていて、ぜひ案内してほしいと言われたので、車で案内したんです。僕自身、とても楽しい時間を過ごしたんですが、最後に『兵役を無事に終えて除隊したらまた沖縄に来るから、そのときは必ずミッチーのもとに来る。だから2年後まではリスティングは続けていてよ』と言われて。それはすごくうれしかったです」

水円では季節の自家製のジュースをはじめ、チャイやコーヒーなどドリンクも充実。ほかにスープとパンのセットなどランチメニューも。写真は酵素ソーダ。

ゆっくりお茶をいただいていると、いつの間にか陽が落ちている。話の続きは夕食を食べながらと、私たちは沖縄三味線ライブも鑑賞できるという〈味処 酒処 一心〉へと向かうことにした。

毎夜、常連客でにぎわう味処 酒処 一心。本格的な沖縄料理を楽しめる。

地元食材を使った絶品の沖縄料理。そのかたわらでは大将自ら沖縄三味線を弾きながら民謡を唄ってくれる。私たちはその唄を聴きながら、今日過ごした沖縄時間を反芻した。

一品料理の品数が豊富。写真は海ぶどう、ゴーヤチャンプル、沖縄の魚として知られるイラブチャーや自家製の茹で島ダコなどの刺身の盛り合わせ、この日旬だった島らっきょうのてんぷら。地元酒蔵でつくっている泡盛も味わえる。

illustration:izumi shiokawa photo:yayoi arimoto text:nanae mizushima

Guest Profile
塩川いづみ

しおかわいづみ●イラストレーター。長野県生まれ。多摩美術大学グラフィックデザイン科卒。広告、雑誌、商品などで活動するほか、展示会で作品の発表もしている。作品集に『between YOU&ME』(ELVIS PRESS)『3着の日記』(ひがしちか・前田ひさえと共著/土曜社)
http://shiokawaizumi.com

注目コンテンツ

OPEN the DOOR トップページへ