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Tarzan Editors No. 653 編集長かく語りき

Tarzan From Editors 編集長かく語りき

夏と言えば、怪談。
霊感など全く無縁なワタシですが、それでも1つや2つは不思議な体験があります。
ひとつは、自転車の別冊を作りに行ったイタリアでのコト。
別件のLAでの取材を終えてからイタリアに入り、その後2週間続いた取材も
残り2日となった、ミラノ郊外の真新しいモーテルに泊まった時の話です。
スタッフも疲れが溜まっており、夕食もサッサと済ませ、
早目にベッドに入り、灯りも消さずに寝入っていました。
フト目が覚めると、いわゆる金縛りで、全くカラダが動きません。
一種の睡眠障害だな、と冷静に分析したのですが、眼だけを部屋の隅にやると、
何と、小柄なイタリア人のお爺さんがボーッと立っているではありませんか。
初めての体験で、本来ならパニックに陥るのですが、あまりに疲れていたため、
お爺さんを放ったらかしで、日本語で「明日にしてください」と話し、
そのまま寝入ってしまいました……。
お爺さん、何か訴えたいコトがある顔をしていたのですが……。
もうひとつは、毎年のように訪れていた、沖縄の離島でのコト。
その年、いつも泊まる民宿の、いつも桟橋で出迎えてくれるオジイが亡くなりました。
亡くなったコトを知らず、出迎えに来た別の男性のクルマに乗って宿に到着する間際、
2mほど隔てた畑の脇にボーッと立つオジイを見かけました。
宿に着いて、ユタのオバアにその話をすると、
「そう、きっと挨拶に来たのだねェ」と笑顔でひと言。
どちらも悪い印象や、怖い感じも全くないのですが、時折、フト思い出します。
皆さんも、そんな体験ありますか?

●『ターザン』編集長 大田原 透