棕櫚の木の下で【単話】4(メグマイルランド 著)
少し昔の佐賀が舞台のボーイ・ミーツ・ガール。
つい忘れてしまうけれども、見るものすべてが輝いていたあの頃──
小学生の南里ソテツは、同じクラスの鍋島かりんに出会い、自分たちを取り巻く世界の様々なことを知っていく。
自分の名前の由来である植物のこと。
モールス信号で言葉を使わず気持ちを伝えることができること。
すごいとか嬉しいとか気まずいと切ないとか、些細な感情を自分以外の誰かと共有すること。
季節が移り変わる佐賀の風景の中で描かれていく2人の日々のエピソードは、
なんでもない日常のように見えるが、それはとても特別でかけがえのない時間だった──