マガジンワールド

育児に大人の幸せを!140字じゃ語れない、保育士てぃ先生のメッセージ

育児に大人の幸せを!
140字じゃ語れない、保育士てぃ先生のメッセージ

 
『きょう、ほいくえんでね・・・!!』著者 てぃ先生インタビュー

ボサボサの髪・ヨレたTシャツ・ポケットにはショートホープという、到底子どもからは好かれそうにない風貌の新人谷岡です。
つい先日もアパートの前でただコーヒーを飲んでいたら、前を行く子どもと目が合った途端に全速力で逃げられ、黙って涙を堪えました。
しかし周りで子どもを持つ知り合いが増えてきた今日この頃、このまま子どもウケが悪いままではマズイ!と焦ってきた私の元に、一冊の本が。
なんでもカリスマ保育士が書いた園児とのほっこりエピソード&子育てアドバイス集とのこと。そうか、今の俺に必要な本はこれか!
と膝を叩いた不肖・谷岡。
そして何と今回、その著者であるてぃ先生にインタビューを敢行することに。実際にお会いすると、著書の印象通りに物腰の柔らかい爽やかイケメンだった先生。う~ん、悔しいがこれは子どもから大人気なのも間違いなし!

―――Twitterを拝見したんですが、フォロワー数がなんと49万人!すごい数ですね。この本をはじめとするてぃ先生の本はそのTwitterがもとになっていますが、そもそもSNSを使い始めたきっかけは何だったんですか?

保育や子育てって、メディアでネガティブに取り上げられることが多いですよね。確かに大変なことはあるけど、それ以上に楽しいことだってたくさんあります。そのポジティブな面を伝えたいなと思って始めました。
当初はTwitterに子どもとのエピソードを上げる人はほぼいなかったので、多少の反響はあるかなとは思ってましたけど、まさかここまで話題になるとは想像してなかったですね!

image
明るい髪に白T&ジーンズという爽やかなルックスのてぃ先生。初インタビューでガチガチの僕にも、優しく接してくれました!


―――最新作『きょう、ほいくえんでね…!』を読ませていただいたんですが、どのエピソードもほっこりする素敵なものばかりですね。僕は親戚の子どもと遊ぼうとしても逃げられたりするので、羨ましい限りです…。
ではこの本の中で、ズバリお気に入りのエピソードは何でしょうか!?

えー、迷うなあ(笑)。どのエピソードも可愛いけど、“パパ・ママが好き”という章のエピソードは特に好きですね!
もちろん“先生が好き”と言われるのも嬉しいですけど、身近な人を褒めるって、大人はなかなか出来ないじゃないですか。
だからそれを純粋に出来る子どもは素敵だなって思いますね。

―――確かに年を重ねると、親への感謝の気持ちなんかも言いづらくなりますよね。僕も地元の両親に久しく言ってないなぁ。(遠い目)
ところで、この本の中では「大人が幸せになることで子どもも幸せになる」というフレーズが出てきます。すごく印象的な言葉だと感じたんですが、これにはどういった意味が込められてるんでしょう。

子育てをしていると子ども中心の生活になりがちじゃないですか。勿論自分のことを後回しにせざるを得ない時もあるんですけど、自分が中心になる時があってもいいんじゃないかなと思っています。つまり「子どもファースト」にならなくても良いよってことですね。

―――確かに子どもファーストの傾向はあるかもしれないですね。やけに子どもに過保護な親をよく見かけます。つい先日も、僕が着たことないような高いブランドの服を着ている子どもを見かけて、卒倒しそうになりました。あと、親が自分の時間を取ることに対して、社会も不寛容な気がしますね。

そうなんです!社会の空気も、大人が自分中心になることに対してもっと寛容になった方が良いなと思います。例えばお母さんたちの中には、子どもがいるから髪を切りに行けないって人も多いんですけど、子どもを託児所などに預ければ行けますよね。でもそうすると、「子どもを預けて親がそんなことして!」と周りから冷たい目で見られたりもしちゃうんですよ。

―――えー、髪を切ることすら出来ないんですか…!それは想像以上にキツイですね。それに大人が我慢してストレスが増えると、子どもにも優しく接しづらくなりそうなのに…。

そう、それが本当に問題で。子どものためにあれこれしなきゃと親が苦しみながら接するより、まず親が余裕を持って楽しんでいる環境の中に子どもがいる。その方が、子どもも自然と幸せになるはずなんです。子どもが幸せになるように頑張るのではなく、大人にある幸せを子どもにも届けるという考えの方が良いんじゃないかなと思って、この本に書きました。

―――確かに親や保育士さんが幸せそうにしていた方が、子どもも嬉しいですよね。保育業界を巡る環境も大変だと言われていますが、実際の保育の現場はどんな感じなのでしょうか。

いろいろと言われているように確かに現状は厳しいものがあるかもしれませんが、逆にそのぶん伸びしろもあると思っています。保育士は給料面が問題視されますが、本当に問題なのは給料に対する負担が大きすぎることで。それを解決するためにはスマホやパソコンなどを使ったICTの導入などで効率化を図ることも出来ますし、そうした工夫で状況が改善される期待はありますね。

image
最新作『きょう ほいくえんでね・・・!!』と一緒に。もちろん滑り台も似合うてぃ先生でした。


―――そうした保育士や子育てのリアルを知ってもらうために、講演会や他の保育園の顧問保育士など多方面で活躍をされているてぃ先生ですが、次に目指す夢や目標はありますか。

そうですね、ゆくゆくは自分の保育園を作りたいと思っています!

―――てぃ先生の保育園!とてもワクワクする響きですが、何故自分の保育園を作りたいのでしょうか。

今この業界にはモデルがいないんですね。メディアで発信しても具体的に文字からは見えづらいこともあるので、体現化して提示できる場所があれば良いなと思っています。スポーツ業界のスター選手のように、スター保育士が出てきてほしいんですよね。保育士になりたい人はいても、“あんな”保育士になりたい、という人は少ないんですよ。保育園自体も同じで、「あんな保育園で働いてみたい!」「いつかあそこで働くために頑張りたい!」といった“誰もが憧れる保育園”が無いように感じているので、そういった人や園のモデルを作りたいです。そうすることが保育業界全体への憧れに繋がって業界が改善されていくんじゃないかなとも思います。

―――僕もその保育園で、子どもとの接し方をイチから学ばせてもらいたいです!(笑)
最後にこれからこの本を読む読者の方へメッセージをいただけますか。

この本を読んで、子育ては大変なことばかりではなく楽しいこともたくさんあるということを再確認してほしいですね。子どもたちのかわいいエピソードやワンポイントアドバイスなどが書かれてあるので、それを読んで子育てのポジティブな面を見つけてくれたら良いな。また子どもファーストになり過ぎず、大人の幸せも大事にすることで結果、幸せな子育てに繋がることを感じてもらえたら嬉しいです!

【谷岡考】
取材中、終始笑顔を絶やさず子育・保育について語ってくれたてぃ先生。インタビュー内でカリスマ保育士が出てきてほしいとおっしゃっていましたが、てぃ先生自身がまさに保育士業界のスターでした。これから先生が業界にどのような変化を起こしていくのか、楽しみですね。そしてこの本を読んで、子どもの可愛さや接し方を知った谷岡。これまでの怪しげなルックスを改め、にこやかに子どもと接したいものです。そうすれば『きょう ほいくえんでね…!』なんて、子どもたちから話しかけられる日が来るかも!?

プロフィール
てぃ先生
関東の保育園に勤める男性保育士。
ちょっと笑えて、可愛らしい子どもの日常をつぶやいたTwitterが好評を博し、フォロワー数は49万人を超える。Twitter原作のマンガ『てぃ先生』シリーズ(KADOKAWA)は20万部を突破、著書である『ほぉ…、ここがちきゅうのほいくえんか。』(KKベストセラーズ)は15万部を超える大人気作に。現在は保育士の専門性を生かし、子育ての楽しさや子どもへの向き合い方などをメディアなどで発信。全国での講演活動も年間50本以上。他園で保育内容へのアドバイスを行う「顧問保育士」など、保育士の活躍分野を広げる取り組みにも積極的に参加している。ちなみに、名前の読み方は「T」先生。


保育士てぃ先生のつぶやき日誌 きょう、ほいくえんでね…!!

— てぃ先生 著電子版あり
  • ページ数:160頁
  • ISBN:9784838730452
  • 定価:1,210円 (税込)
  • 発売:2019.04.18
  • ジャンル:エッセイ
『保育士てぃ先生のつぶやき日誌 きょう、ほいくえんでね…!!』 — てぃ先生 著

紙版

書店在庫をみる

デジタル版

詳しい購入方法は、各書店のサイトにてご確認ください。書店によって、この本を扱っていない場合があります。ご了承ください。