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POPEYE No. 811

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ポパイの秋冬ファッション特集は、“アン・ファッション”!

最初に言うと、英語には“アン・ファッション”という言葉はない。
2000年に出た写真集『(un)FASHION』から来た言葉だ。
フランスの煙突掃除人、フィジーの軍事警察官、化粧回し姿の力士、ポンチョをまとったエクアドルの老人などなど、この一冊には生活と密接に繋がった様々な“スタイル”の写真が収められている。
キャプションは一切なく、ファッションの境界線を問いかけるよう。
そう、“(un)”はファッションを否定する意味ではないのだ。
ワーク、ユニフォーム、ミリタリー、スポーツ、アウトドア、エスニック。
思えば、僕らの毎日にもアン・ファッションは欠かせない。
デザイナーたちも“流行”を追いかけるだけではなく、もっとパーソナルな興味を掘り下げてコレクションを発表している。
好きなスタイルを考えたら、必然的にアン・ファッションに辿り着く。



CONTENTS

unFASHION
ポパイが考える“アン・ファッション”。

『(un)FASHION』とはどんな本なのか。

世界中から探した“unFASHION2014”。   
 
WORK WEAR
働くために生まれた服は、タフでどこか洒落ている。

INSIDE DESIGNER’S HEADS
デザイナーの頭の中は、とてもアン・ファッション。

UPDATED THE TIME HONORED
”由緒あるオリジナル”から生まれたもの。

CLOTHES INFLUENCED by PEOPLE
”文化”というアン・ファッションを身に着ける。

LOCAL WEAR
気候、生活、文化が生んだ、その土地のアン・ファッション。

5 ASPECTS of “unFASHION”
—アン・ファッション図録−

ホリ&ケンの突撃!! 街のアン・ファッション

unFASHION”って何だろう? 
栗野宏文/都築響一/ウミット・ベナン/菊地成孔
加賀美 健/浅野忠信/木村カエラ/小野塚秋良

WHAT IS NORMCORE?
“ノームコア現象”を考える。

NOT NORMCORE, BUT ACTING BASIC?


From Editors 1

“アン・ファッション”は
僕らの毎日に欠かせない!?
ファッション特集なのに“アン・ファッション”ってどういうこと? 疑問に思う読者も多いかもしれない。正直に言おう。テーマが決まったとき、僕らも最初は戸惑いました。しかも、英語には“unfashion”という単語はないというではないか。ちなみに、“unfashionable=時代遅れの”という単語はあるけど、今回の特集で考えるのはもちろん“unfashionable”のことではない。

今回の特集の大きなきっかけになったのは一冊の写真集。2000年に出た『(un)FASHION』がそれだ。フランスの煙突掃除人、フィジーの軍事警察官、化粧回し姿の力士、ポンチョをまとったエクアドルの老人などなど、この一冊には生活と密接に繋がった様々な“スタイル”の写真が縦横無尽に収められている。中には、サッカーのブラジル代表のユニフォームを着てライフル銃を手にした少年の写真もあったりする。キャプションは一切なく、何を感じるかは受け手に委ねられているのだ。「着飾ることの意味」「ファッションの境界線」を問いかけてくるようではあるが、モヤモヤとしたものが残ってしょうがない。ただ、自分なりに“アン・ファッション”と対峙できたら「何か大切なことが見えてくる」という確信はある。

ならば、途方に暮れるのではなく、“先輩”たちに会っていろんな意見を聞こう。ということで、栗野宏文さん、都築響一さん、ウミット・ベナンさん、菊地成孔さん、加賀美健さん、浅野忠信さん、小野塚秋良さん、そして木村カエラさんに『(un)FASHION』から感じ得ること、自分にとっての「ファッション/アン・ファッション」をじっくりと聞いてみました。それぞれの話の“核”は濃厚で興味深いのでぜひ本誌98ページからを読んでいただくとして、アン・ファッションを考えることは“自分のスタイル”を見定めることに繋がると気付くことができました。

なんて、難しい話だけの特集ではありません。ワーク、ユニフォーム、ミリタリー、スポーツ、アウトドア、エスニック。思えば、僕らの毎日には“ファッションが出自ではないもの=アン・ファッション”なアイテムが欠かせない。MA-1だって、ハンティングジャケットだって、源流を辿ればアン・ファッションなのだ。特集では図録形式で、この秋冬へ向けたアン・ファッションなアイテムを吟味して選んでみました。物欲に即応する品々ばかりです!

最後に、“(un)”はファッションを否定する意味ではないのです。“アン・ファッション”は、ファッションをもっと自分に引き寄せるための言葉になるはず!

山口淳(本誌担当編集)



From Editors 2

ようこそ、アン・ファッションの迷宮へ。

アン・ハッピー、アン・タッチャブル、世の中に”アン”のついた言葉はたくさんあります。だいたいの場合は、その後ろの言葉を打ち消せば言い訳だけども、今回のテーマ「アン・ファッション」はそう一筋縄ではいきませんでした。単純に「ファッションじゃない」だけじゃない。「格好わるい、ダサい」とも全然ちがう、むしろカッコいい。その意味をずっと考えて、考えて、アン・ファッションという名の山を登ってきました。じゃぁ結局、アン・ファッションって何なんだ? その答えは誌面の中に、というのは聞き飽きた謳い文句ですが、今回ばかりは許してほしいのです。

そんな正体がなかなかつかめない、アン・ファッションですが、編集部の考えるアン・ファッションなモノを集めにあつめたページ、「5 aspects of unFASHION」はぜひともじっくり見てほしいページ。いろんなお店に、編集部員とスタッフがアン・ファッションなモノを探しに行って作った、いわば「アン・ファッションの図鑑」。普通にカッコいいものから、一周、いや二周も三周もしてカッコいいものまで、足で稼いだ作った17ページです。ビンテージから、ハイ・ファッションまで、こんなセレクトでモノが並ぶなんてことはこの先、ないでしょう! ここを見れば、何となくアン・ファッションがなんだか見えてくるかもしれません。

最後に、特集を作って行く中で感じたのが、自分の中のカッコいいの基準が、かわり始めていたこと。今まで考えたこともなかったような角度からモノを考えて、これまでの価値観が崩壊して行くような、そんな心地です。本当にカッコいいものは何なんだ? さぁ、ここまで読んで「アン・ファッション」がなんだか、気になってきたでしょう? あなたの頭の中をクラクラ揺らしてくれる、長く深いアン・ファッションの迷宮の中で、一緒に考えてみませんか。

岩渕大介(本誌担当編集)




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