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BRUTUS 924号:必要な服だけを。

BRUTUS 924号:必要な服だけを。

BRUTUS No. 924

BRUTUS 2020-21 A/W ファッション特集のテーマは「必要な服だけを」。

これまでの価値観が覆る日々を過ごし、自らのアイデンティティを見つめ直した春から夏。やりたいこと、必要なもの、大切なこと、すべてについて自問自答したはずです。時間はどう使うべきか。身の回りに置くべきものとは。ストイックに断捨離をすればいいわけでもなく、定番に身を包むことだけが正解でもありません。なぜなら、着ることは生きざまの表現だからです。いま、あなたはファッションにどんな役割を望みますか?

アーティスト、俳優、ミュージシャン、ダンサーら13組の表現者をモデルに、写真家・長島有里枝さんが撮るファッションストーリー。ECでは味わえない、物を買う以上の“体験”ができる9つのショップで見つけた真のサービス。ファッションにお金を使うことに対する気持ちの変化を、年齢も職業もさまざまな15人に聞いた買い物アンケート。ピンチをチャンスに変えるべく、新しい販売スタイルを模索する売り手たちの話。服と真剣に向き合った時代を経て、いまは別々の道を歩む者たちの経験談……。

これから求められるのは、嗜好品と必需品のボーダーラインを自分なりに導き出す力。それを考えるキッカケやヒントを、多くの人、物、店から集めました。

ファッションはどんな時でも欠かせないものなんです。
“TO WEAR IS TO THINK”、必要な服だけを。



CONTENTS

服との付き合い方は変わりますか?

STYLEBOOK 2020-21 A/W
必要な服だけを。

これからの服。

店でこそ味わえる、最高の買い物体験。

新しい買い物のかたち。

本気で服と向き合って、今の自分がある。

アダプティブであるということ。

別冊付録
日経ビジネス特別版×BRUTUS
BUSINESS BRUTUS
装いが道を拓く。
スキルアップ ビジネスカジュアル。

 

…and more!


From EditorsNo.924 フロム エディターズ

悩んだ末にできあがったのは、
記録写真としてのファッション。

衣食住の「衣」とは必需品を指すと教わったことがあります。腑に落ちなかったのは、考えてもなかなか簡単に分類できるものではないと思ったから。「モードな服だって、必需品だ」という人はいるし、その境界線は人によって様々。嗜好品が必需品で何が悪いんだと。「不要不急」という言葉に向き合う中で、同時に今回の特集「必要な服だけを」を作る準備をしていました。果たして自分にとって洋服とは? 読者はいまどんな情報を求めている? これから作る本がファッションを盛り上げられるのか? いろいろと自問自答していたのです。

ある日、ニュースを見ていると、ドイツ政府が発表した総額7500億ユーロにも及ぶコロナ禍救済策について触れていました。モニカ・グリュッタース文化相は「アーティストはいま、生命維持に必要不可欠な存在」という声明を発表し、芸術関連の個人や組織、フリーランス、メディアなどを対象に手厚い保護を行なったという。それも日本では考えられない規模で。それを聞いたときに、ページの方向性を決めたのです。日本では“不要不急”とされそうな活動を生業として人たちをモデルにファッションストーリーを撮影したいと思いました。そして、写真家の長島有里枝さんに連絡をし、特集のメインとなるファッションストーリーを撮影して欲しいと依頼。「自分たちがいまできる表現(撮影)ってなんだろう」というZOOM会議から始めたのです。スタイリストは石井大さん。そして、ステイホームで行動範囲が狭まる中、ローカルな人、場所で撮影をすることを条件にしました。アーティストやダンサー、ミュージシャンにフォトグラファーなど13組のモデルたちは全員、スタッフ誰かと面識がある人たちです。何よりも不安を隠さないことを条件に、撮影を進めました。同時にインタビューで彼らの言葉もページにまとめています。関わった全ての人たちの、剥き出しの気持ちが、ここに記録されているのです。

●鮎川隆史(本誌担当編集)



From EditorsNo.924 フロム エディターズ

外出の機会が減った。無駄なものを買わなくなった。
でもなぜか、服が増えていました。

最近買った服を見返すと、昔から付き合いのあるお店や好きなブランドのものばかり。不必要に外に出なくなったことで、行ったことのない店にふらっと寄らなくなり、衝動買いをしなくなりました。その分、懇意にしている名古屋の古着店に連絡をして服を買ったり、自粛明けに好きなブランドの旗艦店に行き、いつ着れるかわからない春夏物を買ったり。いま自分に「必要な服」ってなんだろうと考えたら、大切にしたい、無くなって欲しくないお店やブランドの服なんだと気づきました。「応援・支援」というと大袈裟に聞こえますが、まずは身の回りという意味での“ローカル”を大切にしたいなと。

好きなものは変わらないけど、買う動機や買い方に変化があったという人は多いのではないでしょうか。そこで、年齢も職業もバラバラな15人に、最近の買い物事情を聞きました。知りたかったのは「何を」買ったのかではなく、「なぜ」買ったのか。ファッションにお金を使うことに対して、いまどう感じているのか。自分と同じく知人や友人の力になりたいという人、デザイン性より実用性を重視するようになったという人、人の温もりのあるものを買いたいという人、やっぱりECより実店舗がいいという人、何も変わらないという人。気持ちの変化は三者三様、面白い答えがたくさん返ってきました。彼らの言葉や気持ちが、自分にとっての「必要な服」を考えるキッカケになれば幸いです。

●辻田翔哉(本誌担当編集)



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