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BRUTUS 844号:はじまりの音楽

BRUTUS No. 844

「世の中には音楽が溢れているけれど、自分がほんとうに聴きたいのは、いったいどんな音なんだろう?」。特集「はじまりの音楽」は、そんなあなたのためのディスクガイドです。

携帯にはたくさんの曲が入っているし、インターネットでは聴き放題サービスも定着、レコメンド機能も充実……。便利になった一方で、自ら進んで音楽を探し、選び、聞き込んでいる人は減っているのかもしれません。

今号のBRUTUSは、ロックやジャズなど従来の分野ではない新しい‟音楽の入り口”を作ります。一緒に作ってくれたのは、ミュージシャンから美術家まで33人の音楽関係者やクリエーターたち。

たとえばテイ・トウワさんは「経年変化」、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文さんは「喪失」、細野晴臣さんは「東京五輪」、奈良美智さんは「スペルト小麦」、内田樹さんは「系譜学」といったジャンルを作り、曲やアルバムを選んでくれました。それらを図解、年表、4コマ漫画といった、さまざまな手法で紹介します。

ほかにも、最後の晩餐ならぬ“最後の音楽”を石破茂さん(衆議院議員)、小峠英二さん(お笑い芸人)、一ノ瀬メイさん(競泳選手)、吉増剛造さん(詩人)など、年齢も職業もバラバラな20人に尋ねた「人生の5曲、最後の1曲」を加え、合計382曲とアルバム84枚を掲載しました。さらに、付録のブック・イン・ブック「設置音楽」では、8年ぶりのアルバムを発表する坂本龍一さんの独占インタビューをほぼノーカットで収録、坂本さんの“音楽の入り口”を尋ねます。

今までと違う入り口から出会った音楽のその先には、新しい世界が広がっているかもしれません。いま、人生を豊かにする最良で最速の方法は、音楽を聴くことです。



CONTENTS

「音楽を聴くこと」 坂本龍一

特集
はじまりの音楽
33人と考えた、音楽の新しい入り口

DNA/真鍋大度
喪失/後藤正文
鉄道/砂原良徳
パーマ/U-zhaan
花番/蓮沼執太
自転車/若林 恵
作法/山口一郎
植物/小沼純一
鳥/コトリンゴ
スペルト小麦/奈良美智
月/七尾旅人&青葉市子
牛タン/浦久俊彦
就職情報/湯浅 学
不満足/中島ノブユキ
LGBT/若林 恵
経年変化/テイ・トウワ
モーフィング/伊藤亜紗
動画/ひろしまきみお
系譜学/内田 樹
レジ前/スチャダラパー
日常/高橋幸宏
ゆらり/小山田圭吾
官能/鈴木 茂
米大統領選/若林 恵
発酵/岸田 繁
数/浦久俊彦
規格外/岡田暁生
宇宙/Flying Lotus
猫/Thundercat
脳内/藤倉 大
UFO/若林 恵
落合商店/大竹伸朗
東京五輪/細野晴臣
坂本龍一


人生の5曲、最後の1曲。

西脇彩華、松居大悟、坂本大三郎、石破 茂
一ノ瀬メイ、小峠英二、小谷元彦、村井邦彦
池野詩織、小山宙哉、島津由行、ピーター・バラカン
稲葉基大、清水ミチコ、大森 望、吉増剛造
ぼくのりりっくのぼうよみ、松島大介、KABA.ちゃん、春日武彦

BOOK IN BOOK
「設置音楽」BRUTUS EDITION
写真・デザイン/長嶋りかこ 文/伊藤総研

トヨタの新しいSUV、「CH-R」って?

 

…and more!


From EditorsNo.844 フロム エディターズ

聴きたい音楽を探す。
聴きたい音楽を聴く。

自分の聴きたい音楽は何だろう? 坂本龍一さんは自らにそう語りかけ、8年ぶりのオリジナルアルバム『async』を作り始めました。そして、坂本さんは、“聴きたい”という欲求のままに音を聴き続けたそうです。朝起きて、自分が最初に聴きたい音はなんだろ?と音を鳴らして聴いてみる。ニューヨークの自宅の庭に雪が積もると、どんな音が聴こえるだろう?と聴いてみる。新宿駅の雑踏に身を投じて、自分の感じる音はあるのか?と音を探し、聴いてみる。郊外の森深くに足を踏み入れ、廃墟に漂う音はどんな感じだろう?と音を録り、聴いてみる。音を鳴らし、録音し、聴く。音を見つけ、録音し、聴く。そんな音探しを4ヶ月間続けたそうです。そして、すでに傑作の呼び声が高いオリジナルアルバム『async』は生まれました。その経験を坂本さんは何にも代え難い経験だったと話してくれました。特集『はじまりの音楽』は、自分が聴きたい音楽が見つからないあなたのために「新しい音楽の入り口」を提案します。自分の聴きたい音楽を探す。音楽を聴くだけでなく、音楽を探すことも、自分らしく。坂本さんが聴きたい音と出会ったように、ぜひ、音楽の入り口から新しい音楽と出会ってみてください。

 
●︎︎︎伊藤総研(本誌担当編集)



From EditorsNo.844 フロム エディターズ

入り口から、また新しい入り口へ。

「シュールストレミング、あれは本当にやめておいた方がいいです」「やっぱりヨーロッパの鉄道や駅がいいですね」「昔飼っていたゴンちゃんというセキセイインコがいて」……。発酵食品に鉄道に鳥、何特集のインタビューで出た発言でしょう? ――正解は、今回の音楽特集です。

「新しい音楽ジャンルを作ってください」。今号「はじまりの音楽」で、BRUTUSからアーティスト・芸術家・研究者など33人に投げかけた質問です。「UFO」「米大統領」「DNA」「レジ前」など、一見すると音楽と関係があるとは思えないジャンル名が届くたびに「こうきたか!」と唸らされ、選ばれた曲を聴いては「確かに、この曲はこのジャンルだ」と納得し……。そんなことを繰り返しているうちに、めまぐるしく3カ月が経ち、ディスクガイドが完成していました。

すべての編集作業を終えた今、高橋幸宏さんのインタビューで何気なく発せられた一言が印象に残っています。聴くべきものがわからない人が増えている、という話題を受けて、「今回は僕たちがジャンルを作ったけど、自分でも作ってみてほしい。携帯でプレイリストを作るだけでも、作業としては同じことだから。そのうち、自分が聴きたいのがどういう音楽なのか、はっきり見えてくるんじゃないかな」と。この1冊で“音楽の入り口”を見つけたら、今度は自分で、さらなる“新しい音楽の入り口”を作ってみてはいかがでしょうか。

 
●︎︎︎鴨志田早紀(本誌担当編集)



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