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BRUTUS 875号:居住空間学・再生編

BRUTUS 875号:居住空間学・再生編

BRUTUS No. 875

食う、寝る、遊ぶ、学び、育ち、働き、何かが始まる。人が集まる場所では、いつも新しいアクションが起きています。空きビルや工場跡、そして廃校――日本、そして世界には、今は使われなくなってしまった、しかし視点を変えればスケルトンで使い甲斐のある、安くて贅沢な箱がたくさんあります。この特集は、人が集まる場所への案内であり、スペース再生のガイドブックであり、地方創生のリ・ブランディングブックです。

廃校がアパレルブランドの工房に、製材所跡がブリュワリーに。冒頭では、建設当初の面影を残しつつ生まれ変わった、いま行くべきスポットをご紹介。「こども食堂ならぬ、みんな食堂」「ロボットが通うAI学校」……少子化で増え続ける廃校を利活用する“夢のプロジェクト”を考えてくれたのは、劇作家の野田秀樹さん、アーティストの会田誠さんら、11組のクリエイター。
付録は「今すぐ使いたいニッポンの廃校30」。“BRUTUS廃校再利用選定委員会”の案内で、ユニークな校舎・ロケーション・敷地面積など、メリットごとに物件が探せます。

0からでは造ることのできない、建物や土地が持つ履歴と記憶。ノスタルジーを求めるだけではなく、再利用だからこそできることを考えると、新しいものが見えてきます。ここから何かが始まってゆく、そんな一冊です。



CONTENTS

ユクサおおすみ海の学校
海の学校が、サイクリングの聖地になります。

GOOD NEIGHBORS JAMBOREE
森の学校には、今年も日本中から人が集まります。

特集
今、人が集まる場所は再生物件。
居住空間学・再生編

再生物語。
廃校→アトリエ兼事務所 〈nap village〉
製材所→ブリュワリー 〈RISE & WIN Brewing Co.〉
梱包作業所跡→ランドリー喫茶 〈喫茶ランドリー〉
農家→ファームステイ 〈GREEN’S FARMS〉

まだまだあります、再生スポット。

隈研吾さん、日本全国の廃校、どうしましょう。

夢の廃校PROJECT。
野田秀樹、近藤良平、木ノ下裕一、平松洋子、中原慎一郎、幅允孝、内沼晋太郎、
川田十夢、坂本大三郎、しまおまほ、蓮沼執太、島田雅彦、米良はるか、会田誠

Industry City
使われなくなった倉庫群が一つの街へと変貌を遂げる!

Detroit Reborn
デトロイト再生のシンボル、ミシガン・セントラル・ステーションが復活します。

Book in Book
今すぐ使いたい ニッポンの廃校30選

 

…and more!


From EditorsNo.875 フロム エディターズ

建て直すのではなく、立て直す。
使われなくなった場所を忘れられない場所へ。

久しぶりに実家に帰ると、昔歩いた道が、町が、すっかり変わってしまったな〜と思うことがある。角に建っているコンビニ、あそこ、子供の時なにがあったんだっけ? 今住んでいる東京の変化は、さらにもっと早い。駅前の再開発で、住み始めた頃とは、町の雰囲気もガラッと変化し、なんだか寂しいな、とも思ったりする。

今回の特集取材で3年ぶりにニューヨークに行った。WTCやホイットニー美術館は、新しくなっていたけれど、ニューヨークという街は3年前に来たときと変わらないニューヨークの街だった。ホテルの近くの角のレストランは、店名は変わったけれど、建物の雰囲気は変わらず、いつもそこにいてくれる安心感。JFK空港からマンハッタンのダウンタウンへ向かうとき、左側に見えてくるブルックリンのインダストリー・シティ。車から見れば、いつもの風景なのだけれど、今、その使われなくなったウェアハウスは、ひとつの大きな街に変貌しようとしている。

スクラップ&ビルドではなく、コンバージョン(転用)が、町に染み付いているのがニューヨーク。0からでは作ることができない、その建物、そしてその土地が持つ履歴と記憶。

そこで働いていた人、住んでいた人、通りがかってきた人たちが、記憶の底で街の意識を共有する。これって、とても大事なことだと思う。

今回の特集は、廃校を中心に、使われなくなった、人が離れてしまった場所や建物の再生方法を考える特集です。新たな魅力を付した場所は、昔通いなれた人が帰ってきて、そして新たな人たちがそこに遊びに学びに食べに……行く。

あなたの実家の近くにも、もしかしたら、おもしろいコンバージョンプロジェクトがあるかもしれません。一度、遊びに行ってみるのはどうでしょう。えっ、という記憶が蘇るかもしれません。

●杉江宣洋(本誌担当編集)



From EditorsNo.875 フロム エディターズ

夢の廃校プロジェクト、
夢じゃなくなる日を願って。

いま、日本では、年間約500校が廃校になっているそうです。私の母校は、幸い今もまだ変わらぬ場所にちょこんと建っていますが、いつかなくなってしまう日が来るのかも……と考えると、なんだか切ないような、そわそわした気持ちになります。あの場所で、あの規模の建物が空き物件になったら、何に使えるだろう? と、しばし考えこんでしまいました。
今回の特集のなかで、「もし廃校を1校、または何校も自由に使えるとしたら、どう活用するか?」という質問を11組のクリエイターに投げかけた、「夢の廃校PROJECT」というページがあります。質問を受けた際の反応は、「面白そうですね、こんなのはどうでしょう」「ちょっとゆっくり考えてもいいですか?」「……難しすぎませんか!?」と、さまざまでしたが、みなさん夢の溢れた、しかしどこか現実味を感じさせる、実現したら絶対に行きたい! と思うようなアイデアを聞かせてくれました。しかも、なかには「もし、今日話したアイデアを、実際に一緒にやりませんか? という提案があったら、引き受ける」と言ってくれた人も。この号から現実になるプロジェクトが生まれるとしたら、担当者冥利につきるというもの。廃校利活用をお考え中の皆様! 今号には「今すぐ使いたいニッポンの廃校30」という小冊子もついています。いまなら、いい物件、空いてます。夢、実現させてみませんか!?

●鴨志田早紀(本誌担当編集)



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