世界中でその名が知られる小説家・村上春樹。1979年、『風の歌を聴け』でデビュー以来、私たちに“物語”を届け続けてきました。ポップカルチャーの総合誌として同時代を歩み続けてきたブルータスが、ついにこの稀代の作家に向き合います。今号から2号連続で「村上春樹」大特集。まずは、上巻「読む。」編。自宅書棚から選んだ「手放すことができない51冊の本」について、28pにわたる私的な読書案内文を寄稿してもらいました。村上春樹と読み、村上春樹を読む一冊です。
特集
村上春樹 上
「読む。」編
「うちの書棚から」 文・村上春樹
村上春樹の私的読書案内。
51 BOOK GUIDE 文・村上春樹
著作で探る村上春樹。
数字で探る。
再読で探る。村上作品と私。
年表で探る。文芸・社会学・カルチャーで振り返る、村上春樹の時代。
BOOK IN BOOK
復刻 村上春樹 × BRUTUS Part 1
特集「ドイツの『いま』を誰も知らない!」
三つのドイツ幻想/Et Tu, BRUTE? 日常的ドイツの冒険
文・村上春樹
世界を旅して、観た。聴いた。
エッセイで巡る村上カルチャー地図。
翻訳家として何がすごいのか?
ようこそ、村上春樹ライブラリーへ。
…and more!
まず「村上春樹と私」的な話。中学生の頃、書店の店頭にずらっと並んだ赤と緑の『ノルウェイの森』の表紙にジャケ買い的感覚で引き寄せられて、手に取ったのがすべての始まりで。そこから世の多くの人たちと同様、村上文体とその世界観のとりこになり、過去作を読み漁り、新刊を待ちわびるようになり……。さらには、これだけ自分に影響を与える「本」の力というものへの興味を持ち、編集者という仕事を意識し始めたのでした。きっかけは、紛れもなく村上春樹。
そんな村上さんと一緒に仕事をできるということは、もうそれは中学生の自分をこの場に連れてきて自慢しまくりたいような体験なわけです! でも私のような出版人にかぎらず、村上作品になにかしら影響を受けたという人は少なくないでしょう。
今回の2号連続「村上春樹」特集の上巻では、世の中に強く影響を与える本を書いてきた村上さん自身が「手放すことができない」と語る51冊の本について、私的な案内文を寄稿してくれています。その中には、「小説を書こうと思った時に何かと役にたった」作品や、「いちばん文章がうまい」作家についてなど、小説家・村上春樹の根幹を成していそうな本の話がたっぷりと収められています。
中学生の自分にも読ませてあげたかったなー、なんて思ったりもしました。必読。
「どんな状況でも人は楽しめる何かが必要です」
今年2月に発売された週刊朝日にて掲載された村上さんの言葉。
誰しもが少なからず鬱屈とした気分を抱えていた時期に、この発言は話題になりましたね。
私もこの言葉に深くうなずかされた一人です。なぜなら、村上さんはこれまでもずっとそうしてきたから。それは著作を読めばとてもよくわかります。
実はこの特集の話が持ち上がったのは今から1年前のこと。数多くの小説家の中で、「一番好きなのは誰か?」と聞かれれば間違いなく「村上春樹」と答える自分にとって、この特集に参加できたのはまさに夢のような出来事。村上作品に出てくるアーティストを逐一調べたり、気に入ったらレコードを買ってみたり。本棚を見れば、サリンジャー、ヴォネガット、ロンドン、チャンドラー etc……
特集が決まってから、著作をあらためて読み直してみたのですが、とりわけ心に響いたのはエッセイ。旅先で欲しかったレコードを見つけて大興奮、ジャズクラブで演奏に心を奪われ、そして街角のパブで好きなだけビールを飲む。大作家として、大仰な印象を持ってしまいがちですが、エッセイにはポップでチャーミングな村上さんの素が垣間見えます。
話は冒頭に戻り、2021年。今回のインタビューをとおして感じたのは、村上さんはやはり音楽に耳を傾け、パスタを茹で、本を読み、自分にとっての“小確幸”(「小さいけれども確かな幸せ」という村上さんの造語。韓国、台湾では数年前に流行語になったみたい)を大切に生活しているということ。まだまだ続きそうな大変な時代に、カルチャーを楽しむことの大切さを改めて投げかけられたような気がしました。
村上春樹特集は、2号連続です。今号は「読む。」編。2号目は「聴く。観る。集める。食べる。飲む。」と、タイトルだけでも盛り沢山な感じが伝わってくる特集です。
2冊で1号とお考えください。(どちらも絶対買って欲しい、だけど邪な気持ちの発言じゃないですよ、2号読み通さなければ見えてこないものがあるのです)
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