黙っていられない 「いのち」と「平和」を考える18通の往復書簡(池田 香代子 著 鎌田 實 著)
わたし・たちは、この世界でいま何ができるのだろうか。
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「100人の村」シリーズで大きな感動を呼んだ池田香代子と、チェルノブイリやイラクの子どもたちの〈いのち〉を救うために世界を飛び回る鎌田實。団塊の世代のふたりが40年ぶりに再会し、「あのとき」の夢と「いま」とを切々と語り合った二年間の記録。
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池田香代子:「(9・11のあとの世界で)アフガンの人びとへ、そしてインターネットの向こうにいる人びとへ、とつぜん心の回路が開いて、わたしの静かな世界は底が抜け、たががはずれてしまいました。わたしのキーワードは『平和』だろうと思います」
鎌田實:「『環境』と『平和』も『いのち』と同じくらい重要だと感じたのです。だからぼくは、95パーセントのエネルギーを小さな地域のいのちを支えることに使いながら、5パーセントくらいのエネルギーを、世界や地球の環境や平和のために使ってきました