孕むことば(鴻巣 友季子 著)
翻訳は楽しい。
子育てはもっと楽しい。
「鴻巣さんの巣は、ことばの胚を孵化させる秘密の巣。翻訳家こそが、ことばの真の精霊だ、と嫉妬してしまう本。」と小川洋子さんも絶賛。
翻訳家として『嵐が丘』の新訳を産み出し、40にして妊娠出産、そして子育て。娘と過ごす日日は驚きと発見の連続だった。
「わたしのお腹から出てきた小さな生きものは、おかしなことばを次々と創り出す閃きの宝庫、ことばの宝島だった。翻訳のヒントまでもが大判小判のごとくざくざく埋まっていた。」
子どもを孕み、ことばを孕む三年間を生き生きと描いた見事なエッセイ集。