私の整体サロンには、肩こりや腰痛で悩んでいる方、「小顔になりたい」「脚を細くしたい」と美容の相談で訪れる女性もたくさんいます。年代も20～60代とさまざま。しかし、みなさんに共通しているのが、骨盤をはじめとした骨格に歪みが生じていることです。しかも筋肉がこり固まっている方がほとんど。
　私ども整体師は、まず筋肉をゆっくりほぐしてから、骨格矯正に入ります。すると、辛い症状や美容的な悩みも軽減できます。しかし、歪みが生じた原因は、生活習慣やクセ。ですから、たとえ矯正しても毎日のケアを怠ると、やがてカラダの歪みは元に戻ってしまいます。
　そこで、施術のあとには、生活習慣の改善のアドバイス、ホームケアのマッサージをお教えするようになりました。ところが「セルフマッサージは気持ちよくないから続かない」という声が圧倒的。そこで、私どもの施術に少しでも近いものが自分でもできたら……と考えていました。
　私たちは、指を使わずに腕や肘を使って筋肉をほぐします。その感覚に近いものを使えばいいのではないか？　そのときふと目に入ったのがペットボトルだったのです。ひょっとしたらと、私たちの施術をそのままペットボトルでやってみたのです。まさに予感的中でした。ペットボトルには適度な重さと柔軟性があるため、大きな力を使わずに、自分の気持ちよいところを刺激できるのです。さらに、ピンポイントで圧すことができるので、やり方さえわかれば、簡単な矯正もできる。さまざまなメリットが発見できたのです。
　本書には、私たちのおもな施術をペットボトルを使って解説させていただきました。ご自分の体の状態を少しでも知って頂き、気軽に出来るホームケア方法として覚えて、生活の一部に入れてほしいと思います。
（「はじめに」より）

●著者紹介
1980年生まれ。幼少のころから鍼灸・あん摩・マッサージ師の祖父母・親戚に囲まれて育つ。高校卒業後、米国留学を経て帰国後に整体を学び、祖父母・親戚に代々伝わる治療のノウハウをもとに研究を重ね、独自の「ウェルネス整体」を確立。その丁寧で効果的な手技は「ゴッドハンド」とも呼ばれ、予約が殺到している。現在、銀座と青山で整体サロン「POWWOW」を開設。Http://www.powwow-ginza.com