美酒の設計(藤田 千恵子 著)
●内容紹介
「美酒の設計」、それは高橋藤一杜氏が醸す純米酒。
酒造りの常識である「櫂入れ」をせず、微生物の自然の営みを辛抱強く見守り続ける。ものづくりの原点に挑む、渾身のノンフィクション!酒造りは、自然に出来てくるのを待っているのが基本。自分で造ろうとは考えていない。だから我々の蔵の酒造りは、菌に関与しない。人間がしゃしゃり出て行くような世界ではありません。ですから、そこに櫂を入れるようなことはいたしません」(本文より)
●著者紹介
高橋藤一(たかはし とういち)
1945年、秋田県横手市(旧山内町)生まれ。84年、『由利正宗』『雪の茅舎』『美酒の設計』醸造元である齋彌酒造杜氏に就任。全国新酒鑑評会にて七年連続金賞受賞(平成に入ってからの金賞受賞は十一回。秋田県では第一位の成績)。齋彌酒造は日本初のオーガニック日本酒認定の蔵としても有名。
藤田千恵子(ふじた・ちえこ)
1961年群馬県生まれ。日本酒と醗酵調味料・醗酵食品のジョイントをはかる「醗酵リンク」主宰。主な著書に『日本の大吟醸一○○』『杜氏という仕事』(ともに新潮社)、『極上の調味料を求めて』(文春文庫)、共著に『贅沢なおやつ』『極上のおやつ』(ともにマガジンハウス)などがある。