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45分でわかる!脳を鍛える読書のしかた。(茂木 健一郎 著)

45分でわかる!脳を鍛える読書のしかた。

— 茂木 健一郎 著
  • ページ数:96頁
  • ISBN:9784838720385
  • 定価:880円 (税込)
  • 発売:2009.11.26
  • ジャンル:実用
電子版あり
『45分でわかる!脳を鍛える読書のしかた。』 — 茂木 健一郎 著

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●内容紹介

本書は、2009年7月12日に開催された第16回東京国際ブックフェア読書推進セミナー「茂木流『読書のすすめ』」の講演をもとにしたもの。小学三年生で年間100冊、五年生で年間200冊を読破し、高校時代には『赤毛のアン』シリーズを原書で読み、「読書」をベースに学力(英語力も)・知力・思考力を伸ばしてきた茂木健一郎氏が、『論語』、夏目漱石、樋口一葉、内田百閒、小林秀雄、『赤毛のアン』……数々の愛読書を紹介しながら、活字の力、読書の効能、日本語の素晴らしさ等について語る。「活字を読んで、聴いて、書けば、脳は成長する!」ことを実証してきた人気脳科学者が、「読書」の魅力についてはじめて語る!

1 「本を読む楽しさ」は変わらない!

  あらゆる情報が飛び交うインターネット

  活字はもっと息が長いもの

 「本」の役目は終わらない

2 世紀をまたいで読み継がれる「活字」の底力

  自慢の「自筆物」コレクション

  漱石の「自筆原稿」

 「活字」の持つ力

 『論語』への興味

  二千年の長きを生き続ける『論語』

  現代のベストセラーの息の長さは?

  生の経験は文学になり得るか?

 「一葉文学」から読み取る「もののあはれ」

  一葉のようにはいかないが……

3 読めば読むほど深遠な「漱石文学」

 『三四郎』から感じる、漱石の冷徹な批評眼

  何十回読んでも新発見がある

  じつは蚊帳の外に置かれている三四郎

  現代の小説では到底かなわない!

4 人としてあるべき姿を思い起こさせる名作

  私の愛読書『赤毛のアン』

 『赤毛のアン』のあらすじ

  あらためて思う名作の底の深さ

  物語の裏のウラ

  L.M.モンゴメリが書きたかったこと

5 時を経て、回数を重ねて深まる読書の面白さ

  脳が成長する過程は植物に似ている

  大人になって読むと、印象がまったく違う

  男女の三角関係が多い漱石文学

  丸谷才一さんの謎解きによると……

6 「読む」力を養うためには「書く」ことも必要

 「読む」だけでも脳の成長にいいのか?

  私のもの書きデビュー

  母の反応にビックリ!

 「読む」だけでなく「書く」ことも大切

7 文章や言葉は誰でも磨いていける

  内田百閒の名調子に学ぶ

  講演を聴くことも役に立つ

  いったん身についた文章のクセは変えられない

  言葉や文章は磨いていくべきもの

8 日本語の将来のためになすべきこと

  日本語は滅びる!?

  それでも英語で文章を書くのは難しい

  もっと日本のよさを発信しなければ

  バイリンガル脳は老化に強い

9 素晴らしき日本語による素晴らしき日本文化の発信

  日本語の素晴らしさを忘れてはいけない

  重要な意味を持つ「翻訳」

  日本独特の文化「おまかせ」

  日本独特の文化「秘仏」

  アニメやマンガ以外でも、日本文化のよさを海外に発信するべき

■本書に登場する作品リスト

●著者紹介

茂木健一郎(もぎ けんいちろう)

脳科学者。ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー、東京工業大学大学院連携教授(脳科学、認知科学)。1962年10月20日、東京生まれ。東京大学理学部、法学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科物理学専攻課程修了。理学博士。理化学研究所、ケンブリッジ大学を経て現職。専門は脳科学、認知科学。「クオリア」(感覚の持つ質感)をキーワードとして脳と心の関係を研究するとともに、文芸評論、美術評論にも取り組んでいる。2005年、『脳と仮想』で第四回小林秀雄賞を受賞。2009年、『今、ここからすべての場所へ』で第12回桑原武夫学芸賞を受賞。2006年1月よりNHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』キャスター。著書多数。