彼女のいる背表紙(堀江 敏幸 著)
●内容紹介
背表紙のむこうに、彼女がいる。
逆を言えば、そこにしかいない。
すぐ近くなのに遠く、
遠いのにひどく身近な友人のように。
書物のなかの「彼女」と書き手の生きた道すじを静謐な筆致で重ね綴る。
『クロワッサン』誌で好評を博した、上質な随筆集。
●著者紹介
堀江敏幸(ほりえ としゆき)
1964年、岐阜県生まれ。作家・仏文学者。早稲田大学教授。1999年『おぱらばん』で三島由紀夫賞、2001年「熊の敷石」で芥川賞、2003年「スタンス・ドット」で川端康成文学賞、2004年『雪沼とその周辺』で谷崎潤一郎賞、木山捷平文学賞、2006年『河岸忘日抄』で読売文学賞を受賞。主な著書に『郊外へ』、『回送電車』、『魔法の石板----ジョルジュ・ペロスの方へ』、『めぐらし屋』、『未見坂』など。訳書にジャック・レダ『パリの廃墟』、パトリック・モディアノ『八月の日曜日』、フィリップ・ソレルス『神秘のモーツァルト』など。