クロワッサン特別編集 人生の数だけ、エンディングノート。(マガジンハウス 編)
「終活」という言葉の広まりと共に広まったエンディングノート。その重要性は頭ではわかるけれど、自分の死について考えることはまだ現実感を伴わないし重荷にも感じるという人がほとんどなのではないでしょうか。この本は、そんな女性に向けての特集です。自らの終末について考えるきっかけとして、第一部では、まずは肩の力を抜いてもらえるよう、樋口恵子さんや阿部絢子さんなど、主に60~80代の女性文化人の実際のエンディングノートを取材します。人によってエンディングノートは必ずしもノートの形ではなく、「紙一枚のメモ」だったり、「人形劇の舞台」だったりし、それまでの人生を色濃く反映した、柔軟で懐の深いものだということが分かります。「人それぞれで良いんだ」という安心感をもってもらえる読み物です。しかし「人それぞれでいい」と「成り行き任せでいい」は別物です。第二部では、自分の今後について考えるために、相続手続や終末期医療など、エンディングに関する基礎知識をまとめます。第三部では、実際にエンディングノートを書くためのアドバイスを掲載します。また、自分も書いてみたいと思った読者がすぐに実践に移せるよう、付録として16ページの書き込み式エンディングノート冊子を綴じ込みます。「身近な人との別れ」を意識した人にとって、自らのこれからを考える「よすが」となることを願って。