Dr.クロワッサン 100歳まで元気で歩く! 転ばない歩き方(マガジンハウス 編 田中 喜代次 監修 大久保 善郎 監修)
「健康寿命」という言葉が、最近、各方面で話題になっています。
超高齢化がすすむ日本、
日本人の平均寿命は世界でもトップレベルですが、
介護を受けたり寝たきりになったりせずに、
日常生活を自立して、健康的に送ることのできる期間を、
厚労省が調査、推計し、「健康寿命」として発表しました。
女性は、平均寿命86.39歳に対して健康寿命73.62歳。
男性は、平均寿命79.64歳に対して健康寿命70.42歳。
女性で12年、男性で9年以上もの期間、
寝たきりや介護が必要な状態が続く、など
健康に不安を抱え、何かしら人の手が必要となる、という現実に、
あらためて、健康長寿の大切さを実感します。
その健康長寿を支えるのは、「ひとりで歩ける」こと。
歩くことは、私たちの生活の中のごく基本的な動作です。
家の中のあちこちを移動して、駅までは急ぎ足、
ときには眺めの良い場所をのんびりと。
私たちはいつも、何の気なしに歩いています。
足運びのことを常に意識せずとも、
自然と身についた機能にまかせ、
無意識のうちに安全と思われる方法で、歩いているのです。
でも、安全だと思っていた足もとに、
思わぬハプニングが起きてしまったら……。
本誌では、転倒のリスクを減らすための、
安全な歩き方の基本、そのための準備を、いろいろな角度から考えました。
そもそも人はなぜ転ぶのか、危ないのはどんなときか、
食の工夫でできること、転ばないための体づくりなど、
効果的な情報、有益なヒントも集めました。
正しい歩き方は、安全なだけでなく、美しく、疲れにくく、
そしてプロポーションを保つのにも有効です。
この先もずっと安心できる、
自分に合った歩き方を身につけるために。
さあ、今日から始めましょう。
“自分は大丈夫”の過信が招く、転倒、骨折、寝たきり生活。
あなたとあなたの大切な人が転ばないために。