クロワッサン特別編集 はじめての写経(マガジンハウス 編 三玉香玲 監修)
日々の暮らしの中で、「書く」という時間が少なくなっていませんか。
手紙やはがきを書く、日記を書く、気持ちを綴るなど、書くという行為。
この書くという行為のひとつに、日本古来の写経があります。
写経とは供養などのため、経文を書写することです。この写経が、最近、人々の関心を集めています。
現在では「般若心経」の書写が一般的ですが、その目的は、信仰や供養といったこと以上に、写経の時間がもたらす「こころへの作用」が大きな魅力となっているようです。
ひとり一心に経文を写すとき、こころの中の邪念は消え、こころの安定が得られると言います。
写経の文字をていねいに書くことで、集中力が培われ、続けていくことで書が上達するなど、実用的にもいい結果が得られるようです。
こころ静かに筆を持ち、姿勢を正して、ひと文字ひと文字に向かう、一文字が一体の仏様と言われる写経の奥の深い世界。
奈良の薬師寺副住職・村上太胤師に、写経とはどういうものなのか、写経にまつわる疑問にお答えいただき、般若心経とはどんなお経なのか、わかりやすくお話いただきました。
写経に興味を持った人が、字が下手でも、筆を持つのが苦手でも、時間がなかなか作れなくても、最初の一歩が踏み出せる、写経入門コースを、わかりやすくすぐにも実践できるスタイルで、書家・三玉香玲さんに、ていねいに解説、ガイド、指導していただきました。
はじめての写経。写経の時間があなたのこころにどんな作用をもたらすでしょう。
監修・手本/書家 三玉香玲