第15回
秋のどんぐり祭り

休日の散歩が気持ちいい季節です。この時期の散歩のお楽しみといえば、どんぐり拾い。我が家も毎年、いろんな公園に馳せ参じては、子どもと一緒に袋いっぱいに集めています。しかし、今年は仕事でそれをしてしまいました。

最新号で「どんぐりってどんな味？」という企画の担当になったからです。そう、どんぐりを食べてしまうのです。食材を買うわけにもいかず、しかし撮影当日に集めるだけでは心もとないので、事前に採集することになった次第。とはいえ毎年拾っているから、近隣のどんぐりスポットは把握してます。自信満々で公園に向かったのですが…ないんです！

いえ、どんぐり自体はたくさん拾えたのですが、今回料理に使おうとしているのは、あくが少ないマテバシイのどんぐり。

ところが、図鑑を見ながら集めてみれば、手元にあるのはクヌギ、シラカシ、スダジイ…。なかなかお目当てのものが落ちていないのです。今まで、どんぐりの種類は調べて拾ってなかったもんなあ、迂闊。

とはいえなんとかマテバシイの木も見つけ、無事集めることができました。公園で目を皿のようにして歩いていたら、最終的には幹や葉を遠目に見ただけでマテバシイかどうかがわかるようになってしまいました。これは撮影に参加した皆さんもそうだったみたいで、撮影当日も車の中から「あそこの木は！」なんて声がちらほら聞こえてました。そのどんぐりのお味に関しては…本誌をぜひ、ご覧くださいね。