第16回
私の伴侶はどこにいる。

「春＝張る」からお財布の新調は春がいい、とよくいいますが、正月休みが明けてみたら、編集長オオタさんも、ペリカン戸田さんも、お財布を新しくしてました。新しいものを使うウキウキ感がこちらにも伝わってきます。

年末は人の財布ばかり覗いてました。最新号で“使いやすい財布”について、考えてみたからです。人に会うときには「お財布、どんなの使ってます？」と若干失礼な質問をつきつけ、メールをしては写真を送ってもらい、見せてもらいました。

皆さん、見た目のこだわりはもちろんのこと、お金の入れ場所、お札の入れ方、カードの枚数…千差万別なマイルールをお持ちで、勉強になったりただただ驚いたり。財布って肌身離さず持ち歩くものだけに、何より持ち主の考え方が透けて見えてきます。ほんとうにおもしろい。

さてお話を伺ったら聞いた本人も見せないわけにはまいりません。が、おずおずと出した私の財布を見た相手は、たいていが「……」。水色の革は手あかで汚れ、お札とレシートと仕事の領収書がミルフィーユ状態。カードもめいっぱい詰まって、なんとも汚い。一緒に回っていたライターさんにも「変えなきゃだめだよ」と言われるのですが、どうも私の基準に合う財布に出会えないのです（ぐちゃぐちゃながらもマイルールはあるのです！）。

というわけで、またも正月のタイミングには間に合わず……。いやいや、まだ立春までは間はあります。あと２週間で、新たな伴侶に出合えるのか？が、喫緊の課題なのでした。