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YUCARI vol.15 日本の森(マガジンハウス 編)

YUCARI vol.15 日本の森

— マガジンハウス 編
  • ページ数:100頁
  • ISBN:9784838789078
  • 定価:713円 (税込)
  • 発売:2014.07.19
  • ジャンル:実用
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『YUCARI vol.15 日本の森』 — マガジンハウス 編

紙版

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古来、森から恵みを授かり、森と密接に暮らしてきた日本の人々。
南北に細長い国土に山々が連なる複雑な地形で、多彩な植生が育まれています。常緑針葉樹林に落葉広葉樹林、北方針広混合林、常緑広葉樹林、そして亜熱帯林。季節により表情を変え、特に初夏の新緑や晩秋の紅葉は人々を喜ばせてくれます。
森は、狩猟の場、キノコや山菜を採取する場であり、家屋や日常の道具になる材木、薪や炭といった燃料の調達の場。森の落ち葉や下草さえ、田畑の肥料に活用されました。
昨今は環境問題が取りざたされ、健康意識も高まる中で、これまで以上に森の役割が注目されています。生物多様性の大切さ、大気の二酸化炭素の吸収、土壌を守る保水機能、森の香りが心身を癒す……。
しかし、「森は人の暮らしを支え、人は森をフルに活用する」といった、昔からの仕組み、山の仕事、生活の知恵や文化が危機に瀕しています。建築材は安価な輸入材や他の材料、生活の燃料や田畑の肥料も新しいものに取って代わりました。林業、狩猟、炭焼きなどの山の仕事・技術を受け継ぐ者が少なくなっています。
また、国土68%の森林のうちの多くは、材木の生産を目的とした人工林、薪炭林はじめ人が利用してきた里山。これらの森は植林や間伐・伐採など人の手が加わることで、健全に育つのです。山の仕事の衰退とともに、放置状態、荒れた森が増えています。今後期待される森の役割も、これでは?です。 
今回の『YUCARI』は、「日本の森」特集。今、日本の森の現状を知り、考えるきっかけとしてみてください。

<日本の森 特集目次>
・フォトエッセイ 幽玄の森。(石橋睦美)
・森と日本人。(塩野米松)
・森を歩こう。 北八ヶ岳・白駒の池の森を歩く。
・全国森歩きガイド。
・森の仕事。
 林業/狩猟/炭焼き/木工
・森を旅する。
 阿寒/白神山地/上高地/春日山原始林/西表島/屋久島/熊野継桜王子
・日本の森のこれから。(C.W.ニコル)
・コラム もっと知りたい。
 森の役割/日本人と森の歴史/日本の森の木

『YUCARI』は、人や地域のつながりを大切にし、日本の伝統文化や古くから伝わる生活習慣をひもとくことで、日本の大切なモノ・コト・ヒトの素晴らしさを改めて実感する雑誌です。