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第9回 冷蔵庫という名の…


コロポックルの小屋

koropokkur

クウネル編集部の塚越です。人より多少サイズが小さいため、コロポックル系に属しています。目線も若干低いので、世界が広く見えて仕方ありません。ここでは、そんな重心低めな目線で見た毎日をお伝えしたいと思います。

 

第9回
冷蔵庫という名の…

住まいの中で、他人に見られて恥ずかしい場所、
みなさんはどこでしょうか。
わたしは、いくつも、ええ、何か所もあります。

靴箱。
数の多さがまず恥ずかしい。
ラインナップも輪をかけて恥ずかしい。
ヒョウ柄のミュールって何なの、いったい。

クローゼット。
同じような服で満員御礼。
こっちのネルシャツとあっちのシャツ。
その違いは、もはや間違い探しの域。
積み重なった服の地層も見事です。

そのほかにも本棚、CDラック、洗面台の下など
住まいの恥部には事欠かないのですが、
一番見せられないのが「冷蔵庫」。

ひとり暮らし用の2ドア。
容量もたいして大きくありません。
本来なら、女ひとり数日で食べ切れる量の生鮮食料品がほんの少し入っていればいいはずの場所。
なのに、なぜ。そのスペースを埋めるのは、
息も絶え絶えの青果類、賞味期限が危うい乳製品、
いつ使うのか皆目検討のつかない香辛料…などなど。
もう魔窟です。立派な迷宮です。
冷蔵庫という名のブラックホールでございます。

そんな私が次号で担当したのが「冷蔵庫の使い方」。
限られた庫内のスペースを、知恵と工夫と哲学で
効率良く快適に使っている方々を取材しました。
まさに冷蔵庫との知恵比べ。
誇り高き勝者の実例は、ぜひ次号でご覧ください。
取材を経て、我が家の魔窟が本来の姿を取り戻す日も遠からず。
我ながら、楽しみであります。