マガジンワールド

209号:Food広がる地産地消、ニューヨークの味の未来は明るい


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広がる地産地消、ニューヨークの味の未来は明るい

Photo:Grace Villamil

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Diner
Williamsburg, Brooklyn

85 Broadway, Brooklyn, NY 11249 ☎+1 718-486-3077 営業時間11:00〜17:00・18:00〜24:00、金11:00〜17:00・18:00〜1:00、
土10:00〜16:00・18:00〜1:00、日10:00〜16:00・18:00〜24:00 無休 dinernyc.com


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ずっと昔から存在するような佇まいのとびきりスペシャルなダイナー

名前はシンプルに「ダイナー」。ずっとそこに存在し続けるかのような年季の入った佇まい。凝った装飾も特にない。1999年に、アンドリュー・ターロウが友人のグループとともにオープンした店。その後徐々に広がり、ブルックリンの食文化改善に資したレストラン・グループの、そのきっかけになった店だ。その日入った食材をもとにシェフが考えるメニューを、スタッフが紙のテーブルクロスに書いてくれる。シグネチャーのバーガーを食べるべきか、そのときしか食べられない旬のメニューを試すべきか、毎回、迷いに迷う。どちらを選択しても、店を出るときには、今日ここに来てよかったと思わせてくれる店。客を友達のように扱ってくれる店。これだけスペシャルなダイナーはここにしか存在しない。

( HIP! )
#アンドリュー・ターロウの最初の店
#NY地産地消ブームの起点
#友達のようなサービス



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Greenpoint Fish&Lobster Co.
Greenpoint, Brooklyn

114 Nassau Ave, Brooklyn, NY 11222 +1 718-349-0400 11:00〜21:00 無休
greenpointfish.com/#about

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( HIP! )
#シーフードブーム、ここまで
#ヒップスターたちのいる店
#ブルックリン・グッズも

新鮮な魚介をつまみに一杯いかが
ヒップスターが経営する魚介専門店

肉は食べないけれど魚を食べる人たちのことを“フィッシュタリアン”というらしい。オーナーのアダムは、そんなフィッシュタリアンの1人。ブルックリンでは新鮮な魚が手に入らない状況に、音楽仲間で、魚の卸売業を営む家族をもつヴィニーに起業をもちかけた。そうやって生まれたのが、魚屋とレストランが融合した「グリーンポイント・フィッシュ&ロブスター」。マヨネーズ味にパセリの香りが爽やかな〈ロブスター・ロール〉もいいし、近郊の地域からやってくるオイスターも捨てがたい。ブルックリン産のビールと合わせても、ロゼと合わせてもよし。魚や貝類を供給する業者は、水域の生態系を守りつつ漁業をする「サステイナブル・フィッシャリー」のみ。スタッフはイケメンのヒップスターばかり。極楽。



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Bakeri
Greenpoint, Brooklyn

105 Freeman St, Brooklyn, NY 11222 ☎+1 718-349-1542 営業時間8:00〜18:00 月
bakeribrooklyn.com

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( HIP! )
#人気ベーカリーの2軒目
#ツナギの制服がいいね
#その場で焼きたてほやほや

味良し、スタッフ良し、雰囲気良し
ブルックリンの朝はここから始まる

ウィリアムズバーグのローカルたちが「バケリ」に恋をした理由は山ほどある。ツナギ姿の女の子たちが焼く絶品のペストリー、スタッフが創作性をめいっぱい表現してその日によって変わるメニュー、ノルウェー人のオーナー、ニーナ本人が手がけた北欧とブルックリンスタイルをミックスした温かみのあるインテリア。そんな「バケリ」が、手狭になったキッチンを移すべく、グリーンポイントに新店舗を出した。店舗に入ると、焼きたてのペストリーの匂いが鼻いっぱいに広がる。パンやペストリーを焼く様子がカウンター越しに見える。スペルト小麦を使ったマフィン、サワードウ・ブレッド、アボカドをふんだんにのっけたサンドウィッチ。スイーツでも、野菜を使ったサボイ系のものも、生地が絶品だからハズレがない。