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第22回 好きな「園」。


コロポックルの小屋

koropokkur

クウネル編集部の塚越です。人より多少サイズが小さいため、コロポックル系に属しています。目線も若干低いので、世界が広く見えて仕方ありません。ここでは、そんな重心低めな目線で見た毎日をお伝えしたいと思います。

 

第22回
好きな「園」。

クウネルの仕事をしていて役得だなあと思うことのひとつは、
いろいろなお宅にお邪魔できること。
ロケハンや取材で多くのお宅に伺いますが、
それぞれに個性的な「顔」や「匂い」があって、
住まう人のキャラクターもよ〜く表れていたりして、
それを拝見できるのは、なんとも楽しい時間なのであります。

そんなわけで、人のおうちにあがり込むのが大好きなわたくし。
渡辺篤史にも負けない「お宅ゴコロ」を満たす場所が、
東京都下にございます。
はい、みなさんご存知、

「江戸東京たてもの園」!

江戸から昭和初期に建てられた、文化的価値のある建物を
移築復元して保存してある野外型博物館。
これが、もう猛烈に楽しい!
ディズニーランドマニアにも負けないくらい、
なんだったら年間パスポートを買っちゃおうかというくらい、
何度でも通いたい大好きな場所であります。

戦前に建てられたとは思えないモダンなデザインの家。
田園調布にあったという、白いバルコニーが愛らしい家。
高橋是清が暮らした母屋も保存されております。
意匠を凝らした建具や装飾、間取りの妙も見逃せません。

これらに入り放題なわけです。
復元してある室内からは、そこに暮らしていた人々の
息づかいやら足音やら、話し声まで聞こえてきそう。

ここでお母さん手製のケーキを食べたのかしら。
この床の間で、おじいさんがお説教したんだろうな。
女中部屋があるなんて、どんなお大尽だったのよ。

妄想しつつ建物ひとつひとつを家庭訪問していると、
あっという間に閉園のお時間なのでございます。
つい先日に訪れた際も、見回りの警備員さんに追尾される始末。
時間が足りないよ、楽し過ぎて!
そこをなんとか、一晩泊めてくんないか!
毎度、後ろ髪を引かれながらの退出です。

このわたくしが大好きな園(その)は、
都立小金井公園内にあります。
新緑の美しい季節、みなさまもぜひ一度行ってみてください。