マガジンワールド | ブルータス - BRUTUS | 659
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No.659 CONTENTS

features

034 STYLEBOOK 2009 S/S
LIFE, FASHION, LIFE.
036 LIFE Sentimental journey/祐真朋樹 砂丘に魅せられた写真家へのオマージュ。
046 It's Too Late/白山春久 遅刻魔の日常は大慌ての身支度から。
056 LET'S GET TO WORK/山本康一郎 十人十色のデイリーなデニムスタイル。
066 LEO/長谷川昭雄 吉田玲雄さん、今日はどこへお出かけ?
076 TWO FACES/野口 強 誰の中にも存在するもうひとりの自分、ポートレイト。
089 BBB SPECIAL
114 TROPICAL MEMORIES/GUCCI
122 Mahalo!/Dolce&Gabbana, Louis Vuitton, Prada, Hermès, Giorgio Armani
142 VIVRE SA VIE/Comme des Garçons Homme
154 Louis Vuitton Pacific Series 2009
偉大なるカップ戦、復活! ルイ・ヴィトンと、新たなチャレンジへ。
163 Brutus Journal
11人のデザイナーに聞く、人生になくてはならないもの。
小野塚秋良、鈴木大器、小林節正、阿部潤一、西山 徹、吉田克幸、フランク・リーダー、スコット・スタンバーグ、ポール・ハーンデン、マイケル・タピア、アダム・キメル
 

regulars

023 EYE OF THE B
「テレンス・ハワード」ほか
206 人間関係 378
写真/篠山紀信『狼という文字』華雪、KIKI
209 Begin Your Journey 011 横浜赤レンガ倉庫×VW Passat CC
211 MIX & MASH
「岡田将生」ほか
130 BRUT@STYLE 206 SKAFER
220 グルマン温故知新  290 オストゥ/エノテカ・クリッカ
222 みやげもん 064 近江だるま/次号予告
197 定期購読募集
205 BRUTUS BACK ISSUES
From Editors 1

“リーバイ”はアルファベットでLEVIって書きます。最初はレヴィ君だとばかり思っていたのですが、デニムのLEVI'Sの同じ読み、リーバイ君でした。そんな彼のいつものおしゃれはこんな感じ。デニムすら履きません。


裸足のロコはモコが好き。
そんな彼がヴィトンを着たら?

 リーバイはプロのカイトサーファーでありハワイ大学の学生でもある。専攻は天文学。太陽が昇ると海へ行き、沈むと星を眺める。そんな毎日を過ごしているリーバイは靴を履かない。
 オアフ島、東部の街カイルア。海まで歩いていける距離に彼は住んでいる。撮影をしていると次々とローカルが声をかけていく。ヘイ、リーバイ! 彼は照れる様子もなく「やぁ! 日本の雑誌でモデルをやってるんだ」と笑顔で応える。撮影が終わると「もう大丈夫?」と聞いてきて、私たちが「いいよ」と応えると子供のような顔をしてサーフボードを抱え、弾むようにしてまた海へと駆けていく。
 ダウンタウンの撮影にも彼は裸足でやってきた。ハワイでもダウンタウンはアスファルト。背広姿のサラリーマンも歩いている。「大丈夫?」と聞くと「まったく平気」そんな顔をして返した。靴はまったく履かないの? 「履かないよ。持っていないし」1足も?「1足も。あ、サンダルは家にあるけど」。出発前にコーディネーターから送ってもらった写真には、友人の結婚式でタキシードを着た、髪を後ろに撫付けたリーバイが写っていた。いま思うとその時も素足だった。
 ダイナーの撮影ではリーバイに地元の名物料理ロコモコを食べてもらうことにした。事前にそのことをコーディネーターに話すと、地元の人たちはロコモコをあまり好んでは食べないのだと言う。こんな話はよくある。ひょっとしたら嫌がるかもしれない、そう言われたものの、予想に反してリーバイは撮影用に30分も前から用意されていたロコモコを、差し出した途端に食べ始めた。「あ、まだ全部食べないでね」こちらが心配するほど彼は美味しそうにそれを食べる。撮影を観にきていた彼の母親は言った、良かったねリーバイ! あなたの好物が出たじゃない! リーバイはロコモコと、彼の母親が作ってくれる小玉スイカほどのアルミホイルに包まれたランチが大好きだ(いつもお昼になると家の冷蔵庫から取り出し美味しそうに頬張っていた。中に何が入っているかは知らない)。
 DOLCE&GABBANA、LOUIS VUITTON、PRADA、HERMÈS、そしてGIORGIO ARMANI。 裸足のロコはとても自然に、そして上手にそれらの服を着こなした。側で見つめる母親も誇らしげだ。ただ、靴を履いた当人はほんの少しだけ窮屈そうだったけど。

 

●町田雄二(本誌担当編集)

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From Editors 2

ちなみにこれはフランク・リーダーから届いた写真。人生に無くてはならないものがいろいろあるのがよくわかる、ドイツ人らしい几帳面なインスタレーション。

人生に無くてはならないものを、
マイケル・タピアに学ぶ。

 マイケル・タピアというデザイナーが好きで仕方がない。しかも、今回のファッション特集を通して、ますます好きになった。特に彼の作る服を沢山持っているわけでもなく、インタビューどころか、会った事もないのに…。
 マイケル・タピアのことをよく知らない方のために、簡単に紹介すると、2002年、パリで自らの名を冠した2型のパンツのみでブランドをはじめる。今時、服飾の専門学生の卒業制作ですら、もう少しアイテム数を発表するはずだが、タピアはパンツだけ。そこがまず、いい。タピアがデザインしたパンツは、ナポリの職人が仕立てたような丁寧な作りと綺麗なシルエットをしていた。そのパンツコレクションが話題となり、シーズンごとにアイテムを増やす。タピアはコレクションなどは行わないが、展示会に合わせルックブックを作っている。いつも同じパッとしないおじさんが、そのルックブックのモデルになっているのが不思議で仕方なかったのだが、それがデザイナー本人だと聞いて、ますます目が離せなくなった。全然かっこ良くないけど、なんか惹かれる!
 で、今回のLIFEをテーマにしたファッション特集。「あなたの人生に無くてはならないものは?」という問いかけに対して、フランク・リーダーやアダム・キメルなど海外のデザイナーらが、彼らのアイデンティティとなるようなものを公開してくれている。で、大好きなタピアから届いたビジュアルは、いわゆるヌードピンナップのコラージュ。日本ではみうらじゅんさんのエロスクラップが有名ですが、アレに勝るとも劣らない見事なエロコラージュ。「なんか、タピアって勘違いしてない?」と思いつつ、同封のメッセージを読むと、その謎は解ける。タピアの人生に無くてはならないものが。そのあたりは、コラージュとともに本誌でじっくり確認していただければ幸いです。
 ちなみに、タピアの奥さんは超美人のフランス人らしい。

 

●木下孝浩(本誌担当編集)

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From Editor in Chief

木下のくるぶし写真を探したのですが、コレしかなかった。去年の山特集で燕岳に登った時、山ライターの鈴木みきさんとベンチで2ショット。くるぶしというか、スネですね。すいません。

人生と生活と“木下”の間にあるモード。
お洒落に愛想はいりません。

 木下の話をします。ブルータスの副編、ファッションを担当しています。
 木下は愛想があまりありません。お世辞も社交の嘘も言いません。ファッションの展示会で、服をほめずにマネキンをほめました。「このマネキン、かっこいいですね」。後でやんわり注意をしたら、次からは窓から見える景色をほめました。確かにいい景色でしたけど…。もどかしいほど、本当に思ったコトしか言わない。ポリシーというより、そういう考えがモトからない。彼には必要ないみたいです。好きなものは好き。良いものは良い。良いものしか良くない。
 早くから、パンツの裾を短くしていて、冬でもくるぶしを出していました。「寒くないの?」と聞いたけど、「いえ、別に」と流されました。トム・ブラウン風のあの感じです。そのうち、メンズファッションがどれも、くるぶしを出すスタイルになりました。今年1月のミラノコレクションでは、くるぶしがスタンダードでしたよね。
 木下が展示会でジャケットをはおるたびに、なんでも似合っちゃうのが不思議なんです。服に愛されてる男だなぁ、と思います。編集部では、今日は奴はどんな恰好で来るんだろう、と楽しみにしています。「お、今日はワンダーフォーゲルだ」「スーツだ! しかもくるぶしの出方が大きい!」。ファッションが好きで好きでたまらない、っていうのは、まわりも楽しくさせるものですよね。
 LIFE, FASHION, LIFE。ファッション特集は、木下がずっとつくりたかったテーマでまとめました。人生と生活の中にあるモード。人の間にあるファッション。普通に、毎日暮らしている中で、「お洒落」な人。モード好きな人の中にも、「お洒落」な人とそうでない人がいるけれど、その違いって何だろう? ブルータスが憧れる「お洒落」な人たちにたくさん出演してもらっています。彼らのワードローブを覗くようなページも作りました。じっくり読めるファッション号に仕上がっています。

 新しくなったブルータスのファッション特集。

 無愛想かもしれませんが、ファッションが好きで仕方ないスタッフたちが作った本です。「お洒落」であることはホント、尊くてありがたくてかっこいいことなんだな、と実感できます。毎日、自分の見え方を考えるってのは、まわりもハッピーにします。

 

 

●西田善太(ブルータス編集長)

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