マガジンワールド | ブルータス - BRUTUS | 683
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No.683 CONTENTS

features

016 Go Green
森へ還る。
018 世界最大の巨樹、ギガントセコイアの森へ。
セコイア国立公園 アメリカ合衆国
026 訪れるべき日本の森10。
知床原生林/白神山地/赤沢自然休養林/狭山丘陵/富士山麓の森/伊勢神宮/熊野の森/綾の森/屋久島/西表島
036 なぜ、森に行くのですか?
042 ここは東京都千代田区千代田1番地。
都会の真ん中に深い森がありました。
048 マオリの人々が祈りを捧ぐ巨木カウリを訪ねる。
ワイポウア・カウリ森林保護区 ニュージーランド
054 森を感じる音楽。
082 南洋に残った秘境の密林。精霊と“森の人”のすむ地へ。
ニューギニア島、ハイランドの森 パプアニューギニア
090 森のクマ 1 Eurasian Brown Bear
107 森のクマ 2 American Black Bear
108 日本の森の生き物図鑑。
059 特別付録1
GREEN DESIGN BOOK
091 特別付録2
森の本。 本の森を歩く。/森を愛した男たち。/ソローが自然と同居した湖畔の森へ。
 

regulars

009 Et tu, Brute?  「ケヴィン・コスナー」ほか
113 Brutus Best Bets 新製品、ニューオープン情報
126

人間関係 402
写真/篠山紀信『こんな感じ?』はるな愛、TAKE

129 Begin Your Journey 035 シビック タイプR ユーロ
131 SUPREME BRUTUS
「三谷幸喜」ほか
140 BRUT@STYLE 228 vinyl in the woods
144 グルマン温故知新 314 虎穴/china baru 紫玉蘭
146 みやげもん 088 六郷とんび凧/次号予告
123 BRUTUS BACK ISSUES/定期購読募集
 
【SPECIAL CONTENTS】
この8枚の名盤から、“森のにぎやかさ”を感じてください。

静寂な印象のある森ですが、実は森は“音”の玉手箱。虫のささやく声、風邪のそよぐ音、川のせせらぎ。そんな自然の奏でる交響曲を愛してやまないミュージシャンたちに「森を感じる音楽」を10枚セレクトしてもらいました。そんな本編の中からとっておきの2枚をここで紹介。次の“森遊び”の時にでも、ゼヒお持ちくださいね。森の音に溶け込んでいく名曲たちを堪能できること、間違いなしです。

From Editors 1

「シャーマン将軍」は保護のために柵が設けられていて、記念写真を撮ると、柵の手前の人が大きく写ってしまいます。そのため写真では樹そのものはあまり大きく見えませんが、実際は巨大です。


世界一の巨樹とは、
いったい、どのくらい大きいのか?
どのくらい長生きしているのか?

今号の特集に登場する、ニュージーランド北島にあるワイポウアの森。ここには世界最大級の巨樹であるカウリというナンヨウスギの一種が自生します。その中でも最長老の「森の父」と名付けられた大木は樹齢2000年以上、先住民マオリの人々が言うには、樹齢は3000年とも4000年とも。その大木の前に立ち、樹齢の説明をマオリのガイドから聞きながら「2000年前と言えば、倭の奴国王が金印を授かる前だ」「3000年前とか4000年前って、日本はまだ縄文時代?」といったことを考えてしまいました。史実と比較するとその圧倒的な長寿ぶりを実感できますよね。それにしても、そのころ誕生した生命が、目の前で今なお生き続けているという事実に感動せずにはいられませんでした。

今号にはもう1本、有名な巨樹が登場します。カリフォルニアはセコイア国立公園に自生するギガントセコイアという種の中で最大の樹、その名は「シャーマン将軍」。高さ83.8メートル、根本直径11.1メートル、世界で一番大きな体積ということで、世界最大の生き物と呼ばれています(ちなみに樹齢は2200~2700年。ということは弥生時代!)。この巨大生物の大きさを実感するために、日本一有名な交差点、銀座4丁目交差点にもし「シャーマン将軍」が生えていたら、という合成写真を、実寸に合わせて我が編集部の先鋭デザインチームがつくってくれました。高さは和光ビルの時計塔の2倍以上、幅は銀座通りの4分の3をふさいでしまう巨大さです。実際の街並と比較するとその巨大さを実感できるのではないでしょうか。その合成写真は本誌22ページに!

 

●芝崎信明(本誌担当編集)

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From Editors 2

村の聖地とされる森、その奥には滝が。熱帯の森とはいっても、どこかひんやりとした空気です。

日本のふるさと伊勢の森と、
ニューギニア山奥の森を歩いて。

森の空気はどこか違っています。緑に安らぐ感覚だけでなく、時に肌がざわつくような気配を感じたり、何かしら人の本能に働きかける力があるのかもしれません。

特集の中に「日本の森」というページを設けました。そうなると外せないのが伊勢神宮。ここを何度も撮影している写真家の稲田美織さんに会い、誌面に使うためいろいろと作品を見せていただきました。掲載は1枚だけですが、他に四季折々の神事や社を撮ったどのカットも背景には緑があり、ここが森の聖域だ、と実感させるものばかりでした。

その次の週、取材で訪れたパプアニューギニアの熱帯林でのこと。山に住む村人に頼んで、彼らの聖地を案内してもらう機会がありました。集落の奥、視界を埋める緑の中を歩くと小川が流れています。見れば小さな橋が。案内する村人はそこで立ち止まり「静かに。ここから先の森はスピリットゾーンだ。声を上げないように」と告げ、橋を渡り始めました。後に続きながら、ふと思い出したのは日本の神社でした。境内の手前に川が流れ、その橋を渡った先に本殿、という例は多いでしょう。伊勢神宮も、五十鈴川にかかる宇治橋を渡ると、その先の森こそが内宮の神域です。

偶然であれ、神聖とされる場所が森の中にあり、俗との境界が川で区切られている、という感覚はどこかしっくりくるものがあります。ニューギニア山奥で伊勢が思い浮かぶとは意外な、でも面白い瞬間でした。

 

●渡辺泰介(本誌担当編集)

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From Editor in Chief

とりあえずは、本の森を歩く手もあります。森では孤高であるけれど独りではない。ソローの森の生活を読んでみてください。読むのに時間かかります。難解というか、森の迷路というか(笑)。これ読み終える前に、自分から森に入っちゃうのが手っ取り早いかもです。

だからどうでしょう、ここらで森に還りませんか?

雑誌業界では人が集まればiPadの話題。ジョブズがソファに座って発表したiPadは、初めて生まれた”遊びのための端末”、すなわち電子雑誌の置き場所としてふさわしいというわけです。でも話は複雑になりがちで、いろんな人が勝手気ままにあれこれ言うので、ちょっと困りものです。新しいメディアが生まれた時に言われる予言的なことって、たいていはずれる気がします。どうなるか、じゃなくて、どうしたいかを話す方がいいなぁ…とか考えてると、ちょっと面倒くさくなる。

だからどうでしょう、ここらで森に還りませんか? 森の中ではさすがにiPadもつながりません。電子雑誌ダウンロードもいいですが、ブルータスを手に持って森に還りましょうよ。

ツイッターもすごいですね。昨年末から1月にかけて、実感レベルで「ブログ離れ」が急速に進んでると思います。編集部でそんな話になったら、「だってさ、いちいちタイトルつけるの面倒くさいからね」という意見が出て、今年一番の膝ポンでした。僕はブルータスでも率先してコンピュータ特集を推していた新しもの好きでして、90年代に3冊、コンピュータやネットの特集作りました(もう10年以上前だ。古い話ですいません)。自他共に認めるアーリーアダプターで、新機種すぐ買ってすぐ飽きちゃうタイプ。だけどツイッターの、思ったことをタメもなく横に流す、その感じが最初はいやでした。人に話する前に練り込まなきゃと思うので。試しにやってみたら…案の定はまった。おもしろい。企画とか校正とか営業とか、ま、いろいろ忙しくはしてますが、ついついツイッターです。いろんな疑問が頭をよぎるけど、やっぱり見て反応してしまう。

だからどうでしょう、ここらで森に還りませんか? 森の中ではさすがにツイッターはつながりません。森なう、とかは勝手にひとりで呟けばいいんです。思ったことは、ただ口に出せばいいんです。生きかえるなぁ、とかね。

人と人のつながりは、いろんな形で続いてきたし、これからもいろいろおもしろいことあるでしょう。今回の特集「森に還る。」は、そんな中でほんのひととき、生命の宝庫である森で、地球とつながるのはどうかしら、ということ。一瞬の気の迷いかもしれませんが、ここらでちょっと仕切り直ししたいんです。

森に還りましょう。
でももしかしたら、WiFiつながったりして(涙)。そしたら忙しいぞ。いろいろ書き込んじゃうだろうなぁ。

 

●西田善太(ブルータス編集長)

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