ブルータス - BRUTUS | 720

マガジンワールド|株式会社マガジンハウス
 

No.720 CONTENTS

features

016 mellow out
気持ちいい音楽。
018 メロウミュージックの街 西荻窪。
022 メロウミュージックの街 宇田川町・道玄坂。
026 メロウなレーベルが生まれ続ける西海岸。
028
34人の音楽好きに聞いた、メロウな165曲。
059 特別付録
メロウで気持ちいい曲が流れる
音楽バー&カフェガイド。
東京/湘南/京都/大阪/奈良/神戸/沖縄
076 ココロ鎮める音色を奏でる民族楽器図鑑。
080 民族音楽の“巨人”小泉文夫を知っていますか?
082 日本のmellow out の聖地、沖縄へ。
様々な民族音楽と融合する、沖縄音楽の無限大の可能性。
沖縄音楽界のレジェンド、普久原恒勇という男。
究極のメロウミュージックを求めて、神と交信する歌が残る島へ。
094 3.11後の“気持ちいい音楽”。談/細野晴臣
  mellow musicの教科書 1〜5 035 BOSSA NOVA / 039 MELLOW HIP-HOP
043 AMBIENT / 058 JAZZ BALLAD / 075 REGGAE
 

regulars

007 Et tu, Brute?  「ヘザー・モリス」ほか
097 Brutus Best Bets 新製品、ニューオープン情報
110 人間関係 439 写真/篠山紀信
『真似の真似』渡辺直美、仲 里依紗
113 クルマのある風景 18 「サーブ 9-5」(撮影/鈴木心)
115 SUPREME BRUTUS 「三谷幸喜」ほか
124 BRUT@STYLE 262 Am
128 グルマン温故知新 351 ロッツォ シチリア/フェリチェリーナ
130 みやげもん 125 尾崎人形/次号予告
102 BRUTUS BACK ISSUES/定期購読募集
 

お詫びと訂正

『ブルータス』720号 お詫びと訂正 本誌720号p.39『mellow musicの教科書2』の写真に誤りがありました。左がジェイ・ディー(J・ディラ)の正しい写真になります。読者、関係者の皆様にお詫びして訂正いたします。こちらをクリックすると、修正をした本誌720号p.39をご覧いただけます。
 
【SPECIAL CONTENTS】
音楽好きに聞いた、メロウな3曲。

心の平穏へと導く音楽を、ミュージシャン、クリエイター、アスリートなどに聞きました。本誌では34人165曲を紹介していますが、ここでは5人15曲をご紹介。今のあなたに寄り添う楽曲がきっと見つかります。

From Editors 1

メロウな音楽カフェといえば、鎌倉の〈ヴィヴモン・ディモンシュ〉。バブル崩壊後の社会全体が落ち込んでいた1994年に開業。ここの角砂糖には写真のようなメッセージが。うまいコーヒーと気持ちいい音楽のあるゆったりとした時間を愛してやまない、ということでしょうね。今号には「メロウな音楽バー&カフェ」ガイドも付いています。こちらもお楽しみに。

穏やかな音楽だけのCDショップ、
時代がメロウを求めるとき。

2002年に発売されたノラ・ジョーンズのメロウなデビューアルバム『Come Away with Me』が、1800万枚も売れ、2年9ヶ月もの間、連続してビルボードのジャズアルバムチャートの1位を記録したのは、その前年に起きたアメリカ同時多発テロ事件と無関係ではないと言われています。

今回、西荻窪にある〈雨と休日〉というCDショップを取材しました。その棚には穏やかな音楽だけが並びます。その一つ一つに店主によって書かれた丁寧なポップが付いていて、それを読むと、先行き見えぬ世の中でさまざまなストレスを抱えるいま、聴きたい音楽ってこういうものかもと感じられます。今回誌面でも、その店主の解説付きで「穏やかな気持ちに誘う15枚」を紹介。店を覗いた気分になれるページになりました。

調べてみると、メロウな音楽が生まれるときには、世の中がその癒しの効果を望むような状況であることが多いようです。例えば、ジャズにバラードが取り込まれたのは、1929年の世界大恐慌に要因があったのではと言われ、ボサノヴァが取り込まれたのは、1962年のキューバ危機のあとだったりします。そういえば、ジャマイカでスカからメロウなロックステディが生まれたきっかけは、1966年の夏があまりに猛暑であったため、踊るには暑すぎるのでメロウな曲ができたのだとか。このあたりの話は今号「mellow musicの教科書」で詳細を解説していますので読んでみてください。

 

●芝崎信明(本誌担当編集)

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From Editors 2

自分にとってのメロウは、REI HARAKAMIの楽曲。人肌のエレクトロニカサウンドはいつ聴いても気持ちいい。ご本人は7月に急逝したが、楽曲たちはこれかれも多くの人々を癒すことでしょう。

世界的音楽家・坂本龍一が敬愛する、
「民族音楽の巨人」を知っていますか?

「小泉文夫はぼくの音楽に対する態度に決定的に影響を与えた人です」。
これは、坂本龍一が『世界を聴いた男』という著作の帯に寄せた言葉です。「メリー・クリスマス・ミスター・ローレンス」「エナジー・フロー」など、人々の心を穏やかにする音楽を奏でる坂本さんが敬愛する、“民族音楽の巨人”小泉文夫とはどんな人物なのか。特集ページを作るにあたり、まずは小泉文夫が残した品々を所蔵する、東京藝術大学内の記念資料室を訪ねてみました(小泉文夫は生前、藝大音楽学部教授を務めた)。そこには、さまざまな民族楽器やフィールドレコーディングで収録された世界中の民族音楽のテープなど、数々の貴重な“小泉遺産”。情熱的に民族音楽を追いかけ、地域ごとの豊かな音楽性に感嘆し、より深く「音楽の持つ力」を知ろうとする小泉文夫の姿がひしひしと伝わってきました。また、資料室でいくつかの民族音楽を聴いてみると、「音楽の気持ちよさ」は世界の共通言語であることに思い至ります。遠く離れたカナダ・イヌイットの「のど鳴らし」が、すっと心に落ちて穏やかな気持ちになる。人間は音楽に何を求め、なぜ音楽に惹かれるのかが理解できた気がしました。

もちろん、心地よいのは民族音楽だけではありません。人それぞれに「気持ちいい音楽」はあるはず。特集では、藤原ヒロシさん、星野源さん、杏さん、なでしこジャパンの川澄奈穂美さんなどなど、音楽好き34人に聞いた「メロウな165曲」も紹介。ジャンルはさまざま。今のあなたに寄り添う楽曲がきっと見つかるでしょう。そして、「音楽の持つ力」を実感してもらえれば嬉しいかぎりです。

 

●山口 淳(本誌担当編集)

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