マガジンワールド | ブルータス - BRUTUS | 676
  • 目次 & SPECIAL
  • FROM EDITORS

No.676 CONTENTS

features

020 忙しくて、たまにしか旅行に行けない人が、せっかくの休みに、
本当にわざわざ泊まりに行く価値のある
日本の宿、リゾートはどこだ⁉
022 世界中の高感度な旅人から愛される宿が屋久島にありました。
026 独占取材、12月12日開業〈星のや京都〉。
038 旅の記憶に残る個性豊かな宿、リゾート。
074 ダムができてしまって、船でしか行けない宿。
095 新時代の“スーパー民宿”を見逃すな!
096 異業種が参入した新しい個性の宿。
102 女子好みの宿。
103 残念な宿。
104 あなたにとって、いい宿って何ですか?
075 特別付録
その筋の通が選んだ、
ニッポンの宿選手権 2010
絶景の宿/湯質のいい宿/料理のうまい宿/日本一の民宿
 

regulars

011 Et tu, Brute?  「ロバート・パティンソン」ほか
047 Brutus Best Bets 新製品、ニューオープン情報
114

人間関係 395
写真/篠山紀信『大爆発』AKB48、秋元 康

117 Begin Your Journey 028 富士スピードウェイ×レクサス RX450h
119 MIX & MASH
「さまぁ~ず」ほか
128 BRUT@STYLE 222 ASABA
132 グルマン温故知新 307 カラペティ・バトゥバ/ジョンティ
134 みやげもん 081 せみ凧/次号予告
054 定期購読募集
113 BRUTUS BACK ISSUES
 
【SPECIAL CONTENTS】
本当にわざわざ泊まりに行く価値のある日本の宿を、
ちょっとだけ紹介してみるのはどうかと思い、
今回のスペシャルコンテンツをつくりました。

個性が光る日本の宿を紹介する今号から、4軒をピックアップしてご紹介。以下の項目に当てはまる人に「向いてる宿」が、クリックすれば分かります。

From Editors 1

開業前の<星のや京都>に潜入(!?)、独占先行取材させていただきました。嵐山は渡月橋から船でのアプローチ。のっけから感動です。


わざわざ泊まりに行く価値ありの
しっかり感動させてくれる宿。

(最近、心に響いた言葉1)京都吉兆の徳岡邦夫社長の取材での言葉「お客様を泣かせる料理をつくりたいのです」。

(最近、心に響いた言葉2)映画『THIS IS IT』でのマイケル・ジャクソンの言葉「観客を非日常へ引きずり込もう」。

ふたりに共通するのは、せっかく来てもらったのだから、なかなかよかったねという程度では満足せず、圧倒的な感動を提供したいという心意気。いや感動させないとダメなのだというプロの考え。

今回の特集テーマ「わざわざ泊まりに行く価値のある宿」というのはどんな宿なのかと、いろいろ考えましたが、ふたりの言葉で確信しました「感動できる宿」、それだと。

牧場にあるツリーハウスの宿、原生林にひっそり潜む湖の畔にある神秘の宿、八重山の伝統建築の宿、4時間歩いてやっと着く雲海の上に露天風呂がある宿、北近江の熟鮓(なれずし)を堪能できる発酵食の宿、等々。今回の特集では、感動を与えてくれる個性豊かな宿、という視点で宿選びをしてみました。

(最近、心に響いた言葉3)星野リゾートの星野佳路社長の取材での言葉「旅の記憶にしっかり刻まれる宿でないと」。施設やサービスがきちんとしていることはもちろん大切だが、客の満足度は、想い出に残る感動を提供できたときの方が圧倒的に高いと宿づくりのプロもいいます。

(最近、心に響いた言葉4)屋久島の民宿に泊まりにきていた外国人客の言葉「大切なのは、快適に泊まることではない、その土地の文化をどう感じるかだ」。

星野さんの最新の宿は、専用船で絶景の川を上りチェックインする京都は嵐山の宿。屋久島の民宿は外国人客が3割もいるという、超ローカルだからこそ世界中から愛される宿。どちらも泊まればきっと感動する宿です。詳細は本誌で。

 

●芝崎信明(本誌担当編集)

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From Editors 2

自家製の果実酒や調味料の数々が眠る、秘密の小部屋。1軒の民宿でここまで徹底してるとは……と驚かずにはいられません。

“日本一の民宿”との声も?
ある宿に行ってみました。

いいらしい、という話はもちろん聞いていました。民宿のことです。能登半島の奥という立地ながら、賞賛は無数。“日本一の民宿”という声まであるようです。その真偽は分かりません。が、今回実際に訪れてみて思いました。「これ以上の体験を、この値段で与えてくれる民宿が他にあれば、ぜひ教えてください」。

部屋も建物もごく普通、民家のそれに近い。主ご夫婦のお宅に泊めていただく、というノリでは正しく民宿という感じ。しかし料理は別物です。味噌や鰹節など数々の自家製調味料。敷地では様々な野菜やハーブ、果樹が育ち、キノコが生え、それをそのまま使ったり、漬物にしたり、果実酒にしたり、と無数のバリエーションに。目の前は海、そこで獲れた魚介も伝統的な調理法によって姿を変え、食卓に並びます。

ポイントは、海山の幸を新鮮そのまま、だけではないこと。乾燥、発酵、熟成と実にいろいろな手をかけ時間をかけて、別の味へ生まれ変わらせる。日本の郷土には、きっとその土地に応じた知恵や技がこんな風に息づいていたのだろう、と思わされるものです。

民宿は、その主の経験をダイレクトに見せてもらう場所かもしれません。合う合わないの相性もあるでしょう。でも大旅館やホテルにはない、独自の世界を表現できる業態でもあります。判で押したような旅経験ではもう満足できない。ならば次、民宿はどうですか。ここの他にも、まだまだ凄い民宿が全国にはあるようです。詳しくはブックインブックで。

 

●渡辺泰介(本誌担当編集)

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From Editor in Chief
 
伊勢湾、暴れてます。台風が楽しみな旅は人生史上初めてです。車で少し行けば、名建築<海の博物館>もあり。伊勢神宮→御宿 The Earth→海の博物館→夫婦岩のコースがオススメ。

嵐を見に、鳥羽まで行ってきました。
それも台風のど真ん中で。

初めての伊勢詣で。おかげ横丁で、伊勢うどん、赤福3つで昼食を仕上げた頃、パラパラと雨が降ってきました。おまけに風がやたらと強い。季節はずれの台風が近づいている。
伊勢駅で車を借りて、東に鳥羽まで向かいます。土砂崩れの通行止めが解けたばかりの有料道路を飛ばしていると、空がみるみる黒くなる。雲が走っている。どんどん暗くなる。
狙いどおり、最高のタイミング。運がいいなぁ、今日は。
これから泊まるのは、嵐を見る宿、と謳われる「御宿 The Earth」。キャンセル待ちを重ねてやっと取れたんです。
伊勢湾を見渡す岬の上。カーナビだけが頼り。山へ一度上がってからのアプローチなので、宿を見下ろしながら近づく。原生林の間に見える宿、その向こうに海。僕の携帯はすでに圏外であります。来た来た来た、やっと来た。
女性だけのサービススタッフ、部屋の露天風呂、オープンキッチンの和食に、天文台。だけれども、過剰じゃないんです。きめが細かい割には、1歩引いている、というのか。
いい宿です。滞在中、ずっと鳴り続ける風の音。とにかく、嵐がすごかった。ほかに覚えているのは、たとえば館内を裸足で歩き回れることとか、深夜12時までラウンジでオレンジジュースとコーヒーが無料で飲めるとか。すいません、実に小さなことばかり。

いい宿に泊まることは、1本、すごくいい映画を観た後のような気分です。漠然とした「よかったなぁ」の印象以外は、ディテールばかり思い浮かぶ。誰かに話したくなる。何度も何度も思い出す。DVDが出たら絶対買おう、みたいに、“また泊まりたくなる”。
忙しくて、たまにしか旅行に行けない僕が、せっかくの休みに、本当にわざわざ泊まりに行く価値のある、日本の宿、確実にあります。
仕事で新しいことを追いかけてるつもりが、日本各地でこんなに宿が進化してることに気づかなかった(涙)。

撮影の度にいじめられた「雨男」のレッテルも、たまにはいいことがあります。

 

●西田善太(ブルータス編集長)

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