マガジンワールド | ブルータス - BRUTUS | 677
  • 目次 & SPECIAL
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No.677 CONTENTS

features

018 23人が語る453冊+30人を読む150冊。
本が人をつくる。
020 村上祐資→南極で読む本
024 多部未華子→なじみの書店、再訪
026 穂村 弘→絵本マトリックス
028 岡田斗司夫→本棚のダイエット
030 山崎ナオコーラ→金子光晴の言葉
032 瀬名秀明→文系もハマる理系本
034 石田純一→我が読書人生
036 杏→私の読書カレンダー
038 山形浩生→今、訳したい本
040 山崎邦正→勝手にリコメンド
042 池澤春菜→ハヤカワ青背
044 西寺郷太→MJ≒小沢一郎
046 森村泰昌→芸術家Mのルーツ
048 近代ナリコ→暮らし系ヒストリー
050 細田 守→映画の中の本棚
108 松岡正剛×幅 允孝→読書地図の創り方
112 近藤良平→カラダが喜ぶ本
114 岡田利規→戯曲⇔小説
116 やくしまるえつこ→朗読したい本と場所
118 バラク・オバマ→大統領の“見せ本棚”
120 越川芳明→ブラジル、光と影
122 金子美登→カリスマ農家の原点
091 特別付録
本があるから偉人たちと対話できる
30GREATS 150BOOKS
054 箱根駅伝×アート Calendar Book 2010
 

regulars

011 Et tu, Brute?  「マライア・キャリー」ほか
127 Brutus Best Bets 新製品、ニューオープン情報
144

人間関係 396
写真/篠山紀信『お散歩づきあい』寺岡呼人、西田尚美

146 Begin Your Journey 029 丸の内仲通り×FIAT 500C
149 MIX & MASH
「オラファー・エリアソン」ほか
158 BRUT@STYLE 223 STYLEBOOK
162 グルマン温故知新 308 クーリーズクリーク/ヴァン デスト
164 みやげもん 082 那智黒の八咫烏/次号予告
135 定期購読募集
143 BRUTUS BACK ISSUES
 
【SPECIAL CONTENTS】
読書地図の創り方、ちょっとだけお見せします。

今回の特集のテーマである「読書地図」ですが、言葉だけで説明するには少々難しいのも事実です。それぞれ自分だけの読書地図を持つ方法について詳しく、かつ分かり易く解説してくれているのが、特集108-111ページに掲載された松岡正剛氏と幅允孝氏の対談「読書地図の創り方」。SPECIAL CONTENTSでは、その中から両氏が創ってくれた読書地図をちょっとだけお見せしちゃいます。なぜこれらのような読書地図が産まれたのか、また、ここからどんな方向に広がるのか。これらの読書地図の詳細は本誌をお読み頂くとして、奥深き読書の世界に少しだけですが浸っていただき、その面白さを体感してみてください。

From Editors 1

12月4日の校了後、10日間で手をつけた本たち。左の5冊は今回の特集でも紹介されてます。瀬名秀明さんの読書地図(本誌p32〜33)に影響され理系本にハマり中。カバーを取って読むのは昔からのクセです…。


「本」という美しい“星”の集まり、
それが「読書地図」という“星座”。

その昔。受験戦争から逃げたい一心で制服のないお気楽附属高校に入学した僕。気ままな高校生活をエンジョイしまくっていた自分にとって、唯一の地獄があった。「課題図書」。月曜日に配られた本の感想文を金曜日までに書く、そんな“強制労働”が大嫌いだった。読書が嫌いなわけではない。自分が選んでない本を読むという行為が、自由主義を宣言したボクちゃんの“憲法”に違反してたわけで(寒)。あのあとから、自分の中で「読書」というものはどこか崇高なものとなっていた。「本、読みますか?」と聞かれても「それほどでも……」と言葉を濁す日々。続く「ほう、どんな本をお読みで?」という質問に、大きな恐怖を抱いていたのかも知れない。

そんな自分が「本」特集を担当することになってしまった。まいった。だって、本、好きだけど、他に適任者はいそうだし。葛藤を抱えつつ、知の巨人・松岡正剛さんの取材をすることに。緊張というか恐縮の中で始まった取材。が、松岡さんの話を聞いているうちに、ふと思った。あれ? 本って、“エラくない”んだ。ただ楽しみたいから読書するんだ。と。どうやら課題図書で植え付けられた強迫観念は、こんなオヤジになっても体内にドギツく残っていた。あの取材以降、ようやく呪縛から解き放たれたかのように、“自由な”読書を楽しんでいる。

今回、第一線で活躍する本読みの方々のアタマの中にある「本とのつきあいかた」のようなものを、できるだけわかりやすく、バリエーション豊かに図表化することを試みた。なぜこれらの本が彼ら/彼女らに選ばれたのかを紐解いていくことで、「本に対する興味」は「読書に対する悦び」へと変わっていく。本という“星”のひとつひとつの瞬きを凝視するだけでは気付かないことが、星たちが体系だって集まった“星座“そして“銀河”となった時、その眩い煌めきは大きな意味を持ち始める。そんな体験へとナビゲートするのが「読書地図」の役割であり、この特集の根源的なテーマかなと思っています。本読みの方々にはもちろん、僕と同じように「本、読んでます」って高らかに言えなかった経験のある皆様にも、この特集を贈ります。

 

●田島 朗(本誌担当編集)

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From Editors 2

映画『サマーウォーズ』(3月3日Blu-ray&DVD発売予定)の書物の宝庫のような納戸の本棚。描くのも大変でしょうが、ルーペを使っての書名調査も大変でした(笑)

大ヒット映画『サマーウォーズ』の
なんだか気になる本棚。

ブックディレクターの幅允孝さんは、映画『サマーウォーズ』に出て来る「背景の本棚」が気になっているらしい。今回の「本」特集の打合せの時にそんな話になり、映画を観た人に聞いてみれば、確かに具だくさんな本棚が出て来るとのこと。これは確かに気になる! ということで、8月公開(!)だったにも関わらず、上映館があったのですぐさま行ってみました。しかし、映画が面白くてストーリーを追いかけるのに夢中で、とても本棚にどんな本があったかまではわからず。というか、涙で前が見えませんよ。ならば、いっそ全部聞いちゃえ、できたら背景のセル画も貸してください! と、監督である細田守さんに取材を申し込んだワケです。そしたら、まあ。みっちり描かれた本棚の背景画には、実在の書籍がズラリ。これを描くのは相当大変だったと思いますが、そのコダワリに細田監督の読書好きが強く感じられました。ならば、この気持ちをご紹介せねばということで、映画館ではわかりにくい背景画の本棚の書名リストを本誌にて初公開! なお、実在の書籍の中にごく稀に「架空の本」が混じっていたりするユーモアもいいのです。

 

●黒岩広義(本誌担当編集)

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From Editor in Chief


さっき写真撮ってきました(笑)。
かなり恥ずかしいですが、聞いてくれるならいくらでも語れます。小5の時に買ったリチャード・アダムズ『ウォーターシップダウンのうさぎたち』。中学の時、わけもわからず浸ったナット・ヘントフ『ジャズ・カントリー』。リチャード・バック『イリュージョン』は今でも時々読み返す。退屈してる救世主ドンに会いたいなぁ。松田道弘さんにはトリックとマジックの世界に引き込んでもらった。

動かしてはいけない本棚の1段。
自分を作っている本を並べてあるんです。

本の森は広くて深い。
でも、今の自分にふさわしい地図を作れれば、歩き回るのは意外にたやすいものです。

僕が気になる“本読み”は、いつもいい本に出会えている人。無駄な読書もあるだろうし、読める時間も限られているのに、押さえておくべき本はもちろん、これぞ! と僕が出した書名も「とっくに読んでる」人。そういう人に恵まれると、特集したくなります。いるんです、僕の周りに幾人も。彼ら彼女らは、いつも、ひとつながりに、いい本を引き寄せている。どうやら、あの人たちは、特別な読書地図を持っているらしいのです。

僕自身はというと、それほど明確な地図は持ってません。ちらちら見回しながら、本の森の外周をとことこ歩いています。いろんな人に教えてもらいながら…なので、この特集が自分の読書地図です。…と適当にまとめておきながら、ひとつ、本についていつも思うことも書いときます。

本棚には「繰り返し読んだ」から「読んでないけど捨てられない」まで、自分と何らかの関わりがある膨大な本が並んでるわけです。必要に迫られて整理したり、倉庫に移動する本を選んだりする時に、いつも決して触らない本棚が1段だけあります。ここに入れた本は動かさない。再読はしなくとも、仕舞い込んではいけない本。それがちょうど一段分。

この1段は眺めているだけで、自分を思い出せる。まさに、自分を作っている本たち。よくも悪くも、僕はこれらの本でできているんだよなぁ、と思うんです。
今、見てみると、僕は以下のようになりました。
ロアルド・ダール+リチャード・ワーマン+ナット・ヘントフ+D・カーネギー+滝本誠+ホイチョイ・プロダクションズ+リチャード・バック+山根一眞。

すいません。自分がわからなくなってきました(涙)。

課題図書嫌いだけど本好きの編集部員が走り回って作った、「読書地図」特集読めば、こんな変な読書傾向にはならないはず。年末年始のお供にぜひ。

 

●西田善太(ブルータス編集長)

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