マガジンワールド | ブルータス - BRUTUS | 686
  • 目次 & SPECIAL
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No.686 CONTENTS

features

016 ブルータス30周年企画
ポップカルチャーの教科書
018 ポップカルチャー/川勝正幸
022 お笑い/水道橋博士
024 ゲーム/Bose
026 広告/TUGBOAT
028 文学/高橋源一郎
032 映画/ミルクマン斉藤
034 女子/湯山玲子
036 音楽/菊地成孔
038 デジタル/伊藤ガビン&速水健朗
040 デザイン/柳本浩市
044 マンガ/ブルボン小林
046 演劇/松尾スズキ
048 通信/堀井憲一郎
050 思想/佐々木 敦
078 写真/後藤繁雄
082 服飾/W・デーヴィッド・マークス
084 アイドル/宇多丸
086 サブカルチャー/宇野常寛
088 労働文化/滝本 誠
090 夜遊び/馬場康夫&甘糟りり子
092 アート/森村泰昌
095 BOOK IN BOOK
ブルータス30年目の真実⁉
124 あの人を変えた、この一年。
132 極私的カルチャー30年史。
 

regulars

009 Et tu, Brute?  「ブリテンズ・ゴット・タレント」ほか
063 Brutus Best Bets 新製品、ニューオープン情報
150

人間関係 405
写真/篠山紀信『スカイスリー』真島昌利、斉藤和義

153 Begin Your Journey 038 Honda CB1100
155 SUPREME BRUTUS
「ジェフ・ベック」ほか
164 BRUT@STYLE 231 What's the style?
168 グルマン温故知新 317 蓮/花楽
170 みやげもん 091 あぶ凧/次号予告
143 BRUTUS BACK ISSUES/定期購読募集
 
【SPECIAL CONTENTS】
私にとって思い出深いブルータスは、この号です。

30年間、世の中のカルチャーと共に生きてきたブルータス。2010年のカルチャーシーンを引っ張る著名人の方々も、昔からブルータスを愛読してくれていました。特集本編では、若かりし頃の思い出とその時に読んでいたブルータスの話が。中には寄稿していた方や、実際に編集部で働いていた方までいらっしゃいました。エピソードの数々は特集を読んでいただくとして、ここではそんな各界のトップランナーたちが選んだブルータスのバックナンバーをご紹介。その人ならではのチョイスから、ちょっと意外なものまで、懐かしの8冊です。

From Editors 1

こちらは30周年を記念して、過去の表紙をコラージュした駅貼り用のポスター。

ブルータスの未来は過去にある。

もうすぐiPadが日本でも発売されるらしい。どうやら、我が出版業界には脅威の存在らしいのだが、どうもそんな気がしない。我ながら呑気というか、時代遅れ過ぎているからなのか、不思議な感覚だ。ただ、それには今回の特集が、自分の中で少なからず影響しているのかもしれない。

というのも、今回の特集を作るにあたって、ブルータスアーカイブのページを作るため資料室に籠り、30年間のブルータス685冊のすべてに目を通した。意外とブルータスの編集をしていても過去のブルータスを、これほどまとめて目にすることは無いので、実に幸運な機会だった。

ブルータス創刊当時の1980年、インターネットもなければ、デジカメも携帯電話ももちろんない。そんな時代に創刊された雑誌が、その面白さに愕然とさせられる。道端に落ちていた、誰も知らない家族のアルバムで特集を作る。誰も訪れたことが無いような場所や人をレポートしたかと思えば、行き慣れた新宿や渋谷をいつもとは全く違った視点で取材する。編集者やライターが書くコラムのクオリティの高さ、それに負けないように今をときめく作家たちも寄稿する。斬新な写真とイラストレーション、それをまとめるアートディレクションの力を目の当たりにする。そこには雑誌という媒体のページをめくる楽しさが確かにある。

‐ブルータスの未来は過去にある‐こんなことを言ったら、多分、今までブルータスを作って来た先輩方はがっかりするかもしれない。何をつまらないことを言っているかと。しかし、敢えて言いたい、ネガティブな意味ではなく、ブルータスという30年の歴史は何にも変えられぬ財産だと。どんなに社会が進化していっても、雑誌をめくった感動というものがなくなる日は来ないのではないかと思う。人の嗜好がそんなに簡単に変わる筈が無い。それを過去のブルータスが教えてくれた。いつになく、熱く、真面目な話を書いてしまって、恥ずかしい。

 

●木下孝浩(本誌担当編集)

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From Editors 2

ちなみに私のデビュー作はこのプロレス特集(No.426 / 1999.02.15号)。新米編集者そうそうの仕事は、ルー・テーズ御大にホテルの床でひたすら技をかけられるといったものでした……。


ブルータス30周年を迎えて、
改めていろいろ思ったこと。

1974年生まれの私にとって、この30年間のカルチャーをまとめるということはいわば、自分の人生ほとんどを振り返ることと同じ。だから、今回のページづくりは、幼少期や思春期を含めたリアルな懐かしさの連続でした。「マリオ・ベリーニの象印『ミニ・デカ』ってポット、ウチにあったなー。家族の誰もデザイナーズモノなんて気づいてなかったけど」とか、「中学生の時にキャプテンEOをディズニーランドに見にいったよなー。まさか自分がおっさんになってもメガネかけて立体視映画見てるとはね……」とか。できあがった特集を眺めてみると改めて、日本におけるポップカルチャーってホント独特の進化を遂げてきた“生き物”なんだなあと感じました。そして自分が今この仕事に就いているのは、こういったカルチャーの「生っぽさ」がたまらなく大好きで、ジジイになってもずっと追っかけてたいって思ってたんだよな、と。

そんなキモチを胸に抱きつつブルータスに関わることになって、はや12年が過ぎたのですが、今回担当したページのひとつである「偏愛ブルータス」は、初心を思い出させてくれるいいきっかけになった取材となりました。佐藤可士和さんや栗野宏文さん、いとうせいこうさんといったまさに日本のポップカルチャーを牽引してきた8人の方々に、ブルータスとの想い出をお話いただく企画なのですが、積み重ねてきた歴史への賛辞とこれからの未来への期待をお聞きするにつれ、ただただ背筋伸びまくりといいますか、これからも真摯にニッポンのカルチャーと向き合っていきたいといいますか……っていうかそんな固い話じゃないのですが、とにかく恐れず、ひよらず、考えすぎず! と胸に誓った2010年春のワタクシでありました。

特集が特集だけに今回はメルマガもなんだかちょっとウェットでノスタルジーに浸りがちになってしまいましたが、30周年記念号のスペシャル企画ならではということでお許しくださいませ……。31年目のブルータスもお楽しみに。

 

●田島 朗(本誌担当編集)

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From Editor in Chief

30周年記念号の表紙「台割(だいわり)」。台割は特集を進行させていくための設計図です。
本邦初公開? ってほどではないにしても、雑誌好きの人たちに見せてみたかった。台割を見れば、編集の意図などが読み取れるんです。


目を覚ませ! ブルータス。

1980年5月27日、ブルータスは創刊されました。
以来30年に渡って、編集部が作ってきた特集も、今号『ポップカルチャーの教科書』で、686冊めになります。ブルータス編集部には、それぞれの時代の編集者たちが、先を読むために目をこらし、エッジを立てるために技を磨きながら、読者に向けて差し出した特集が、686号分の経験として積まれています。

そして、ブルータスは手強い読者を抱えています。ブルータス編集部の企みを読み取って、編集部と共に遊んでくれる。そのかわり、編集の力不足もすぐ見抜かれる。

ブルータス創刊の広告には、こんな一言が書かれています。
『目を覚ませ! ブルータス』
その通りです。編集部はいつも、緊張感を保っていなくてはいけない。手強くて、頼もしい読者を揺さぶるような特集を生み出すために。

ブルータスをご愛読いただき、ありがとうございます。ブルータスはこの5月、無事、30周年を迎えることができました。

「時代が変わるとき、いつでも1冊の新しい雑誌が登場する」。
創刊号のキャッチフレーズは今でも生きています。一冊一冊の新しい“特集”を、これからも作りつづけていきます。

目を覚ましていますよ、ブルータスは!

 

●西田善太(ブルータス編集長)

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