マガジンワールド | ブルータス - BRUTUS | 692
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【SPECIAL CONTENTS】
東京の東を愛する人々、ダイジェスト。 |
| 東京の東には、個性ある人々が揃っています。ある意味商売のしやすい「西」よりもこの「東」の土地に魅力を感じ、しっかと根を張ってそれぞれの思いを表現しているのです。今回の特集ではそういった人々をたくさん紹介していますが、ここではその中から5軒をダイジェストでご紹介。「西」よりもちょっと自由で刺激的な、今の「東」を象徴する5軒です。 |
この特集でイチバン行ったのは浅草・観音裏の甘味処「梅むら」さん。実は取材ではなく、各地で取材後に自分へのご褒美のためにわざわざ立ち寄ってました。写真はお気に入りの宇治金時。うず高く積まれた氷はまるでスカイツリー!?
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「東京の西」に住むオトコがまたひとり、
「東京の東」のトリコになりました。
先にお断りしておきます。ワタクシはほとんど「東京の東」になじみがありませんでした。住んだ場所も、学芸大学・祐天寺に中目黒、恵比寿・広尾と東横線→日比谷線をまるで鮭の川上りのごとく……。編集部は同じ日比谷線の東銀座ですので、それより東にはあまり行ったことが無かったのも事実です。ただ、ここ2、3年、いろんな人に「東」に誘われることがとっても多くなり、東銀座の、その先へ行ってみることが増えてきたのです。人形町から手始めに、小伝馬町に仲御徒町、三ノ輪に北&南千住。もちろん秋葉原や上野も。そこで出逢ったのは、いわゆる「下町っていいよね~」なんて括られてしまうにはもったいない、わくわくする人々たちの息づかいでした。
今回逢った、東に移った人たちはみんなこう言います。
「東は安い値段で広い空間が借りられるから、やりたいことができる。港区や渋谷区ほど客が多くないので儲けるのは大変だけど、それが目的ならココには移ってこないよ」。
「東」には、“創り手”の顔が見える店がたくさんあります。商品のディテールを店員に聞いて「すみません、よくわかりません」と言われるほどゲンナリすることはありませんよね。届けたい人に届き、その人のさらなる興味に応えることができる。商売の基本だったり、クリエイティヴの基本だったりすることが、「東」には残っています。というか、それを大事にする人々が、「東」に移ってきています。
今回、この特集を創るにあたり、スタッフにお願いしたのは、「下町」というコトバを安易に使わないでください、ということでした。人情に厚く、昭和の匂いが残る……そんなステレオタイプな「下町」のイメージを訴求することは“東京のテーマパーク”的な扱いにしか過ぎないし、結局「山の手」と「下町」という二元論に陥るだけです。そもそも今の「東」は東京スカイツリーという、人類の英知が注ぎ込まれた「新しい東東京」のシンボルも日々“成長”し続ける最先端の地(ちなみに、今回の表紙ではアーティストの伊藤桂司さんに、特集巻頭では写真家の篠山紀信さんにそれぞれが感じたスカイツリーを表現していただきました)。日出ずる「東」は、天に向かってぐんぐん伸びるスカイツリーのように、日々、変化し続けているのです。
……と、なんだか書いているうちに長くてカタい話になってきたので、この辺で。まあ、とやかく言う前に、「東」へ遊びに行きましょう! 今夜は立石のモツか、馬喰町でライブか、それとも吉原のバーか、はてさて……。そしてそろそろワタクシも、「東」に移り住む準備を始めたいなと思います。では皆様、「東京の、東」でお逢いしましょう。
●田島 朗(本誌担当編集)
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酒好き、居酒屋ファンなら見て損はない横丁は幾つも。近頃「谷根千」は知られていてもこの横丁はご存じでした?
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これが本当のグルマン「温故知新」。
東に行きつけ、いくつか作りませんか。
立石を歩いたのは6月の始め頃。私事で恐縮ですがこの駅で降りるのは初めてでした。編集部のあるマガジンハウスは東銀座駅が最寄りですが、そこから都営線1本で乗り換えなし、スカイツリーの押上を経由して20分少々で行けるということもその時に知りました。その日は3軒ハシゴ。もつ焼、煮込に水餃子、と飲み回り、“酒飲みの巡礼地”とも“酒都”とも呼ばれるという(?)この立石の面白さを前に、これまで足を運んでこなかった甘さを反省した次第です。
でも話は飲み屋に限りません。本誌には「グルマン温故知新」という連載ページがありまして、毎号2軒の注目レストランを都内からセレクトしご紹介しています。その10年くらいの履歴をざっと見ても、圧倒的に多いのは皇居の西側に位置する店ばかり。
なるほどこの10年、面白いレストランのオープンがそのエリアに多かったのは確かでしょう。といっても、東が飲食不毛地帯ではないのもまた事実でした。今回、スタッフは東に散らばって街を歩きました。気になっていた店、実は知られてないけどいいんだよねという噂、ローカルな住人の情報などを頼りに、各々が担当エリアを歩く日々。普段はアオヤマ、エビスにナカメグロを取材しているようなスタッフが口を揃えて言うのです。「楽しい」と。
結果、取りあげたエリアは、立石を筆頭に北千住、浅草、日暮里、三河島、人形町、神田、錦糸町、谷根千……といったあたり。ジャンルは、居酒屋、焼鳥屋、バル、立ち飲み、中華、韓国料理など基本、夜に行く店ばかり80軒です。
でも載せられた街も店もほんの一部。「なんであの街が出てない」「そこならアレも外せない店じゃないか」……そんな異論ご意見はごもっとも。そのくらい、実は愛される飲み屋や料理店は東に数多く存在するということではないでしょうか。故きを温ねるのもいいですし、新しい世代の店も次々と出来ていました。
無論、すべてに行くことはありません(体が持ちませんよ、懐には優しいけど)。でも今のうちに何軒か東にも行きつけを作れたら、それはきっと楽しい。さあ、どこへ飲みに行きましょうか。東京の東は広大ですよ。
●渡辺泰介(本誌担当編集)
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