ブルータス - BRUTUS | 713

マガジンワールド|株式会社マガジンハウス
 

No.713 CONTENTS

features

016 特集
西海岸で見つけた商売のヒント。
018 売り物も店も、すべてハンドクラフト。
022 日本の美意識を再構築する。
026 自分の好きなものしか置きません。
028 ギャラリーのようなセレクトショップ。
030 一冊の本から始まるカリフォルニアモダン。
032 店舗にとらわれないポップアップビジネス。
034 ホスピタリティを“売り”にしないホテル。
038
いい本屋にはトートバッグがある。
042 CALIFORNIA BUSINESS TOPICS PART 1
060 カリフォルニアで愛されるハンバーガーの条件。
064 コーヒーショップは断然インディペンデント系。
068 カリフォルニアで一番おいしい朝食。
072 〈シェ・パニース〉、それ以前とこれから。
076 プライベートメンバーを選ぶマーケット。
078 CALIFORNIA BUSINESS TOPICS PART 2
082 イラストマップ CALIFORNIA'S BEST SHOPPING AREAS
 

regulars

009 Et tu, Brute?  「トリ・スペリング」ほか
053 Brutus Best Bets 新製品、ニューオープン情報
086 人間関係 432 写真/篠山紀信
『雨の都市論』重松象平、有働由美子
089 クルマのある風景 11 「日産 リーフ」(撮影/鈴木心)
091 SUPREME BRUTUS 「マリオ・バルガス・リョサ」ほか
100 BRUT@STYLE 256 wandering
104 グルマン温故知新 344 organ/まちのパーラー
106 みやげもん 118 塩山の鳩笛/次号予告
 
【SPECIAL CONTENTS】
本も欲しい、けど、トートバッグはもっと欲しい!?
西海岸名物、いい本屋のいいトート。
西海岸のブックストアと聞いて連想するのは、やはりトートバッグ。老舗からニューカマーまで、誌面で紹介されている13のお店のトートバッグのうち5つをココでご紹介。さあ、あなたならどこの本屋のバッグを選びますか?
From Editors 1

西海岸には買い物やグルメ以外にも、行くべき理由があります。こちらは、取材の合間に行った昨年度ワールドチャンピオン、サンフランシスコ・ジャイアンツの本拠地AT&Tパーク。リンスカム登板日でサンフランシスコのかわいい女子が集結していました。ちなみに相手は松井秀喜のオークランド・アスレチックス。代打で出場、セカンドゴロでした。

経済活性化の秘密を探るため、
西海岸に行ってきました。

ゴールデンウィークに西海岸を旅してきました。一度、サーフィン三昧で行ったことはあったのですが、そのときは海に浸りっぱなし。今回は買い物と食事とカルチャーを満喫する旅。サンフランシスコの朝はファーマーズマーケットに、昼はバークレーの本屋、夕方までにショップ巡り、そして夜は〈シェ・パニース〉。LAでは、朝はビーチをランニング&パンケーキ、昼はアボットキニーやメルローズでショッピング。夜はハンバーガーとビール。楽しくて楽しくて、大興奮の日々でした。そして、気がつけば、帰りのスーツケースは、洋服やら靴やら本やらで溢れ出し……。こんなに買ったの、人生振り返っても記憶にないなってくらいです(買い物リストはブルータスのtwitter公式アカウントで徐々にあげていきます)。

この言いようのない“欲望”を喚起する西海岸という土地はいったいなんなのだ? それを突き止めるべく、再び取材に行ってきました。レストラン、セレクトショップ、書店、ファストフード、スーパーマーケット……。そして、またまた買い物祭りとなったのは、言うまでもありません。

 

●杉江宣洋(本誌担当編集)

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From Editors 2

今回は写真の彫刻を購入。作者のStan BittersはACEホテルなども手掛けている彫刻家。〈SOUTH WILLARD〉のオーナーが「いま本当に作りたいものを作ってくれ」と、商業デザインばかり手掛けていたBittersさんに頼んでできたのがこの「Stonehenge」シリーズ。ワッフル生地のように型押しした陶器の破片が古代遺跡のように重ねてある。廃墟の街のようにも見える。一緒にいたコーディネーターには「渋いの選びますね」と笑われた。結構高かったので、大事に抱えるようにして日本に持って帰ってきたが、家のどこに置いてもしっくりこない……。

LAってどんな街?

LAは広い。銀座にある編集部から八王子に取材に行ってこいと気軽に言われたら嫌だけど、LAではほぼ同じ距離を何度も往復した。どこに行くのも車で30分はかかる。それも片側5車線もある高速道路をノンストップで飛ばしてだから、焦っても仕方がない。だからか逆に疲れない。時間の感覚も揺らいでくる。

LAはいわずと知れた映画の街。パラマウントもユニバーサルもフォックスもワーナーもみんなここにある。この街では墓地でも映画が観られたりする。風に吹かれながら芝生の上で観る映画は最高に気分がいい。往年の名優たちが草葉の陰から同じスクリーンを覗いていると思うと、なんとも贅沢な気分に浸れる。

LAでは焼物が買いたくなる。前回来た時は〈OK〉で器を、今回は〈SOUTH WILLARD〉で小さな彫刻を買った。彫刻作品が<バンドオブアウトサイダーズ>のような流行りの服と一緒に並んでいるのが面白い。

LAにはいい本屋がある。スパイク・ジョーンズやマイク・ミルズがリーディングやスライドショーを行っている。小さくて若い本屋がその街のカルチャーを積極的に生み出しているのはなんだか嬉しい。

LAは野菜も旨い。昨年できた〈FARMSHOP〉は朝食からしっかりとしたカリフォルニア・キュイジーヌを堪能でき、とにかく野菜の味がべらぼうに旨い。〈FORAGE〉というレストランでは近隣住民の裏庭でなった野菜や果物を使って料理を提供していた。LAではオーガニックな野菜はもはや当たり前、もうその先を模索している。

これらは今回の取材で印象に残ったことのごく一部。カリフォルニアを愛する先輩編集者はこう言っていた。「LAは横の街でNYは縦の街。例えば、NYではビルが空に向かって伸びていくけど、LAでは街が横に広がっていく。これは人間関係にも言えて、上下の関係で仕事をするのがNYで、横のつながりで作り出していくのがLA。そんなLAのカルチャーが僕は好き」。

LAはある種のいなたさ、洗練されていない感じがあるけれどその分、強い個性を持っている店が多い。大きな潮流を作り、全てを束ねていくのではなく、小さなムーブメントが生まれては消えていく。グローバル化しないローカルが持つ面白さ、それがLAをはじめとするカリフォルニアの魅力だ。

 

●町田雄二(本誌担当編集)

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