第13回 宮城の人はもちが好き。
第13回
宮城の人はもちが好き。
さまざまなもち料理が県内各地にあり、正月をはじめ、結婚式などのハレの日の席や、ふだんの食卓にも欠かせない。全国でも5本の指に入るうるち米の産地。なのにわざわざもち米をつき、もちを食べるのは?ちいさな疑問を抱えて仙台を訪ねてみると、子供の頃からもち好きの3人のお母さんが、あつあつを3升も用意して待っていました。
写真…新居明子
あめもち
宮城の農家で、正月に欠かせないもちといえば、このあめもちだった。あめとは、麦芽糖のこと。発芽、糖化させた大麦の粉ともち米を混ぜ合わせ煮詰める麦芽糖作りは、もち米の収穫時期である12月の仕事だった。砂糖が貴重だった頃の代わりとして、正月についたもちと合わせて、その甘みを味わった。仕上げにきな粉をふりかける。
お雑煮
正月のお膳。雑煮は仙台風。焼きハゼでだしを取り、具に、大根、人参、ごぼう、ズイキ(芋の茎)、凍み豆腐を千切りにして加える。仕上げにお頭付きのハゼを椀にのせて。煮しめは、正月の他に、祭りや農作業の節目などにも作り、大皿に盛って食べるごちそうだった。
※もち料理は[クウネル]35号 P50〜57で詳しくご紹介しています!