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第3回 おせちを支度する。

郷土料理の旅

第3回
おせちを支度する。

千葉県成田市・湯浅家の正月料理
お正月は居間にふたつ並べた食卓に、おせちやおすし、お刺身、するめいかの麹漬けなどの大皿がどんどんと並ぶ。家を出た子供や孫が集まり、総勢20名ほどになるそうだ。

湯浅さん一家は、いまでは地域でも稀な専業の米作農家。その家業を長男夫婦に譲り渡した恵子さんは、趣味の押し花のほか、みずから「七色畑」と名づけた家庭菜園とちいさな花畑を丹精する悠々自適の日々です。お気づきの人もいるでしょうか? そう。恵子さんは前号の「おはぎとぼたもち」特集でお重詰めのみつめのぼたもちをこしらえてくださった方。そのときのお昼にだしてくださった素朴な手料理のおいしさと、ふと洩らされた「うちはおせちもぜんぶ手作りします」の言葉から、今回は、湯浅家のお正月料理を習いにいくことに。すみません。私たち、とても耳ざといんです。

湯浅恵子さん湯浅恵子さん
80歳という年齢がどうにもぴんとこないのは、その清らかな印象のせい。

きんぴら材料(約5人分)

ごぼう(大) …1本、人参(中) …2本、唐辛子 …2本、白砂糖 …約大さじ5、酒 …約大さじ7、しょうゆ …約大さじ6、酢 …約大さじ3+少々(下ごしらえ用)、だしの素 …少々、サラダ油 …適宜

 きんぴらは、油を温め、唐辛子で辛みをつけ、野菜を順に炒めて調味料で味をつけるという、ごくごくふつうのやりかたで作ります。

 湯浅家流は、味つけに酢を足すことでしょうか。たっぷり加える酢がごうぼうを柔らかにし、さっぱりとメリハリのある味にします。砂糖、酒の後、しょうゆの前に加えます。

※レシピはこの他にも、こぶ巻き、きんとん、なます、黒豆など。詳しくは[クウネル]創刊2号 P13~19でお楽しみいただけます。

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