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ヘルマンハープで音楽の世界にバリアフリーを実現します。

あなたに伝えたい (346)

ヘルマンハープで音楽の世界にバリアフリーを実現します。

梶原千沙都さん
かじわら・ちさと 日本ヘルマンハープ振興会会長、演奏家


梶原千沙都さん

撮影・武方賢治 文・井上大典
「ドイツの教会でヘルマンハープのコンサートを初めて聴いたとき、これこそバリアフリーだと直感しました。そして、この楽器があれば人生が変わる人が日本にもたくさんいる、と思ったんです」

ヘルマンハープは27年前、ドイツ人のヘルマン・フェーさんが、ダウン症の息子のために開発・製作した楽器。ドイツ、スイス、オーストリアなどで、ごく一部の人が楽しんでいただけだったが、梶原さんはフェーさんを説得して日本での普及活動を認めてもらった。さらに、ドイツにもなかった奏法や指導法を確立し、教則本まで書いた。

「ヨーロッパで子育てをしながら暮らしているときに出合いました。もともとは音楽の専門家ではありませんでしたが、情熱を持って何かに取り組めば、思いもかけない力が発揮できることを実感しました」

ヘルマンハープには専用の楽譜を使う。弦の下に置いてその指示どおりに弾けばいい。五線譜が読めなくても、楽器の経験がなくても、知的障がいがあっても、子どもでも高齢者でも、誰でも簡単に始められる。

「ほかの楽器と違って、弾く人が一番いい音を聴ける構造になっているのも特徴ですね。それに、始めやすいけれど音楽性は高く、奥が深い。コンサートにも充分使える楽器です。ぜひ一度触れてみて、音色を確かめてみてください。バリアフリーの楽器ということがよくわかると思います」



日本ヘルマンハープ振興会ウェブサイト http://www.hermannharp.com/